わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

修士論文・卒業論文執筆へのアドバイス (1)

今週は,研究室内の何人かの原稿を読み,メールで返信しました.
そこで書いたアドバイスの中から,将来的にも参考になりそうなものを,拾い上げてみます.

  • 表紙・タイトル
    • 表紙の年月日には,提出の年月日を書きます.「2007年2月○日」で,○は,卒論と修論でそれぞれ期限が決まっているのでその日にしましょう.発表会の日ではありませんよ.
    • 表紙上部には,今年なら,「2006年度」と書きます.「2007年度」ではありません.「年度」というのは,4月1日から翌年の3月31日までなので,今は,2006年度なのです.
    • タイトルに「〜を用いた」と書けば,「〜」は手段になります.「〜における」「〜に対する」と書けば,「〜」は対象です.
    • タイトルを決めるときは,「何を対象として」「何を使って(何を手段として)」「何をしたか*1」を書いて,つなげてみてください.長く,不自然なら,「何を対象として」か「何を使って」のどちらかを削ってみましょう.両方削って「何をしたか」だけのタイトルだと,漠然としたものになってしまいます.(2006年12月19日の語録の改訂版)
  • ページ番号
    • 表紙にはページ番号をつけないように.
    • 概要のページ番号は「i」,目次は「ii」とします.本文の前までは,ローマ数字の小文字を使います.
    • そして本文第1章の最初を,「1」として,以下は,謝辞・参考文献を含めて,算用数字(アラビア数字)にします.
  • 研究の目的をどう書くか
    • 「研究の目的」には,自分の研究の目的を書きましょう.研究グループ全体の目標が書かれていてもかまいませんが,主従で言えばそれは「従」になります.
    • 「研究の目的」の構成は,次のどちらかから選んでください.
      • 本研究では,〜を目的として,〜を行った.
      • これまで〜が行われてきたが,そこでは次のような問題点があった.すなわち,〜である.そこで本研究ではこの問題点を解決するため,〜を行った.
    • それでも研究の目的が書きにくいなら,「何が問題か?」「その問題を解決するために,何をしたか?」「したことを具体的に言うとどうなのか?」の順で書いてみましょう.

*1:ただし,「〜システムの構築」よりは,「〜システム」で止めるほうがよさそうです.