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論文,予稿,paper

上で「論文なり予稿なり」と書いていますが,これについて補足をしておきます.
研究の取りまとめに書くのが「論文」です.学会に投稿し,審査に通ったものだけが発行される「学術論文」と,卒業や修了の要件として,大学に提出する「学位論文」に分けられます.学位論文はさらに「博士論文」,「修士論文」,「卒業論文」に分かれます.ただし,博士論文のみを学位論文と呼ぶ流儀もあります.
さて,そのような「論文」として研究を完了させる途中で書く文書は,伝統的に「予稿」あるいは「原稿」と呼ばれます.
学会発表の文章で,「本論文では」ではなく「本稿では」と書かれるのは,そういう事情です.といっても,修士論文卒業論文の原稿では,仕上がりを考えて,初期の段階から「本論文では」としておきましょう.
英語では,「本論文では」も「本稿では」も「in this paper」と表現します*1
そして,概要の中に「in this paper」があれば,これは話題の転換を表します.というのも,それより前は,研究の背景になる情報で,そこから後は,自分の研究がどういうものかを説明しているからです.

*1:そういえば昔,学生が作った原稿を読んでいて,「book system」という表現を見つけて仰天しました.「本システム」を機械翻訳に通すと,こうなったようです….