わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

年間イベント(修士研究)

修士論文のための研究は,すでに卒業研究をしているという点で不安が少ないかもしれませんが,「(学科と異なる)クラスタの先生が見ること」と「クラスタの先生・学生の前でプレゼンをする『大ゼミ*1』があること」が意外とあなどれません.
大ゼミでは,M1のときに2回,M2のときにも2回,自分の研究を発表し,質疑を行います.まずM2が順番に発表して,それからM1です.1週あたりの発表件数は,3〜4件です.例年,ゴールデンウィーク明けから6月途中までがM2,そこから夏休みまでがM1の,1回目の発表です.10月下旬から11月前半までの間に,M2の2回目の発表を行いますが,これは「修論中間発表」と位置づけられています.それが終わって,年内または1月の試験期間前までが,M1の2回目の発表です.
大ゼミについて,発表は緊張しますが,出席を重ねるにつれて質疑で楽しめるようになると思います.先生ごとに個性があります.私は,どれだけ裏で努力しているかを表に出すための質問をするように努めていますが,期待に反して,返答が止まってしまう「地雷」を引き当てることもあります.
修論中間発表は,そのまま進めて修士論文が完成できそうかの「見極めevaluation」を先生方が行う,重要なイベントです.このとき以外の大ゼミ発表は,質疑をすればおしまい*2ですが,修論中間発表では,全員の発表が終わってから,ある日,各学生を順に個室に呼び出します.そしてクラスタ主任,または大ゼミ担当の先生が,A〜Cのランクを告げ,今後の進め方へのアドバイスをします.
私も一度,この申し渡しに参加したことがありまして,そのときの記憶を書いておくと,Aは「順調,ぬかりなく進めよ」,Bは「平均的,課題をきちんと解決させよ」,Cは「遅れ気味,指導教員に相談しながら進めよ」だったと思います.実はDランクというのもありまして,「このままでは期限内に完成できない.集中して完成に取り組め」といったものでした.
修士論文発表会は,例年2月の20日前後で,人数が少なければ半日のみ,多ければ2日かけることもありました.クラスタで1セッション,つまり部屋を分けることはありません.その数日前が修士論文の提出で,提出先はクラスタ主任が原則です.またこの提出時に主任の先生が見て書き直しを指示するということはありません.
クラスタのもとでの活動のほかに,2年間のスケジュールとして,気をつけてほしいことが2点あります.
2年間は長いです.見通しどおりにいかず,途中でテーマを大きく切り替えることがあります.このとき,新旧の両方の研究活動を書いて合わせ技とすることはできず,新しいほうのみで修士の成果とすることになります.M2になったときにテーマを変更した場合,1年間で,他の学生の2年間のことをしないといけません.集中して進めましょう.指導教員は,できると見越してテーマを決める(変える)のですから.
それと,修士論文の研究では,修士論文そのものと別に,その内容を学会で発表し,専門家のレビューを受けることが前提となっています.世の中にはたくさんの学会があり,それこそ年中いつでもできそうですが,私のもとでは例年,5月下旬のある学会の年間報告会,1月下旬のシンポジウムまたは研究会,3月の学会全国大会で,いい機会がないか,考えています.M2で,研究が十分に進んだ時点で発表することが多いですが,M1のときにやってもらうこともあります.

*1:「だいぜみ」ではなく「おおぜみ」といいます.大ゼミはM1とM2のそれぞれで100点満点で評価されます.研究室の活動も同様に成績をつけまして,「小ゼミ(こぜみ)」と呼ばれます.

*2:発表した本人まで「おしまい」と思ってもらっては困りますよ…課題の宝庫ですから.