神戸在住(10) <完> (アフタヌーンKC)を買い,読み終えました.
昨年,アフタヌーンで最終話を見かけて購入しましたが,その前の数話を読んでいなかったのですが,やっとストーリーがつながりました.
ストーリー,登場人物,構成などについては,神戸在住 - Wikipediaにまとめられています.
さて,最終話の二つ前で,卒業前に辰木桂の家に鈴木タカ美が泊りに行き,寝室で語り合って理解を深め合い,お互いを「桂ちゃん」「タカ美ちゃん」と呼ぶようになったという話があります.
これを読んで,自分のことを思い出しました.
学生時代から週末はよく,大阪や京都の友人の家に泊まり込み*1,テレビゲームをしてうまい人のプレイを学んだり,馬鹿話をしたりしていました.
教員1年目のあるときに泊まらせてもらったのは,ある女性が一人暮らしをしているところでした.背景にあるややこしい人間関係は省略.ただ,泊まるといっても,ここには書けないような何やらをするということはありません.同行する女性の一人が「保護者役」といいますか,家主さんや泊まりに来る他の人に厳しくしていました.私も,この保護者さんがなければ,女性のお住まいにのこのこ行くということはなかったでしょう.年齢は20〜22歳くらいが多く,私はその場では最年長*2.ただ,もう少し広い人間関係の中では,自分より年上で,尊敬できる人もおりました.
それで,皆で雑魚寝するかとなって,実際横になったのですが,すぐに眠れるものではなく,その家主さんが,ベッドからひとりごとのようなのをつぶやき始めました.
私が反応しまして,その後,普段やっている馬鹿話とは違うものの,具体的に何の話だったかはもう忘れてしまいましたが,1時間くらい,人生相談のようなもの(例によって男女関係の話はありませんでしたが)を受け,適当にアドバイスしていました.
翌朝,保護者さんから「人生について語り合ってたね」と言われました.
涙を流すくらいに心を揺さぶった(心が揺さぶられた)というわけではないし,家主さんと物理的・心理的な距離が変わったわけでもないのですが,この出来事以降,そこの家主さんを,さんづけではなくちゃんづけで呼ぶようになりました.
今思うにこれが,自分にとっては精神的に,学生から脱皮する出来事でした.