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面接官心得〜にこやかな雰囲気のうちにご退室願う

昨日のモーニング.「エンゼルバンク」で,新卒の採用面接をすることになった主人公・井野真々子を含む何人かに,あらかじめ注意点や心得を説明するシーンに,こういうものがありました.

同じ日に,同じこと書いている本を読んだのですが….

何を基準に採否を決めるのか?

以前にある大手出版社の編集者四人とご飯を食べているときに,ちょうど就活シーズンでしたので,編者者たちに「みなさんはどういう基準で,面接のときの合否を決めているのか」と訊いたことがあります.そういう人事にかかわる重要情報を聞き出して,学生たちに教えてあげようと思ったのです.
その編集者の方はどなたも,これまでに数百人の面接をしてきた経験者たちです.彼らが異口同音に言ったのは「会って五秒」で合格者は決まるということでした.
受験者がドアを開けて入ってきて,椅子に座って,「こんにちは」と挨拶したくらいのところで,もう○がつく人には○がついている.残り時間は,×をつける人に「どうやって気分よく退室していただくか」のサービス時間なのだそうです.就職試験に落ちた人だって,その後ずっとその出版社の潜在的な顧客なわけですから,「もう一生あの出版社の本は買わない」というような気分で去られては困る.だから,落とすことが決まっている人を相手にしたときは,なんとか話題を盛り上げようとする.そして,にこやかな雰囲気のうちにご退室願う.よく,面接の後で,「いやあ,すごく話が盛り上がっちゃってさ」と満面喜悦の人に限って落ちているということがあるそうですが,舞台裏はそういうことです.
(街場の教育論, pp.207-208)

エンゼルバンクではそのあと,『逆に通そうと思った学生には厳しい質問をして下さい』,街角の教育論では『面接官も気持ち「巻き」で面接をする』と違ってきます.