「ほなぱぱっと行くぞ」
「はーい」
「シートベルトよし,荷物よしやな」
「うん」
「けどお前,娘と3時間離れて,いったん帰って来てまた1時間ほど離れるってので,いけるんかいな…」
「だーいじょうぶ大丈夫.見てくれる人が一人いてたらええねん」
「まあなあ…」
「そういえばあなた,初めての,パパと娘の3時間は,どうやった?」
「ん? 1時過ぎにわあわあ泣くから,ミルクやってオシメ替えて」
「それで泣き止んだ?」
「いいや.まだわあわあ泣くんで,あやしたりしてよお見てみたら,鼻が詰まってるようでやな」
「吸い出し器,使こたん?」
「いや,もう出かかってたんで,綿棒とってきて,ほじほじした.取れるか取れんかっちゅうときは,嫌がったけど,取れたらまあ,すっきりした表情やな」
「よかったやん」
「んでも2時前くらいまでわあわあ言うてて…」
「あなた,ノートパソコンで仕事,できたん?」
「それなりにな.2時過ぎから,娘のそばで眠って…」
「2時間,寝てたん?」
「そやなあ.ほんで4時前に,泣き声で目ぇ覚めて,こらミルクやなと,作って飲まして,ほぼ終わりっちゅうときにお前が帰ってきたってとこや」
「可愛いしてた?」
「そらもお.ああ,そいや,仏さんの前にお菓子ある言うてたけど,どこなん?」
「あれ!? 食べてへんの?」
「うーん,箱はあったが,未開封っぽかったから」
「一つだけ,開けてる箱があったんやけど」
「そっか…しゃあないんで俺,マクドナルドでハンバーガー食いに行ったで」
「うそーー!?」
「嘘に決まっとろうが」
「ああびっくりしたあ」
「この子置いて,出られるかよぉ」
「いや,チャイルドシートに乗せて,出かけたんかと思て」
「お前が車,使こてたやろが」
「あ,そうでした…」
野暮な解説をしておくと,今週火曜日のことで,妻はhttp://d.hatena.ne.jp/takehikom/20071223/1198408070の今年の公演を見に行き,その間「父ひとり娘ひとり」の時間を過ごしたのでした.