わさっきhb

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プレゼン コメント 2009-8

背骨を作る

ここのスライドですが…上の情報と下の情報,書いてあることは分かる,でもしっくり来ない.
なぜかというと,上の情報と下の情報に,関連性があるのに,関連性があるように見えないからです.
ここはど真ん中に,下向きのブロック矢印を置くのが効果的です.これにより,スライドの全体が意味を持つものとなります.
いわば,背骨ですね.上が頭,下が足,その間に,背骨です.
ところでブロック矢印は,単純に置くと,こんな,何と言いますか,のっぺりした図形ですが….

私はたいてい,こういう形状にします.

色や大きさ,輪郭線を付けるか付けないかは,状況によって変えますが,私流のブロック矢印は,その図形を三角形と四角形に分けたとき,その高さが同じになるようにします.言い換えると,その三角形の底辺になるところを,ブロック矢印の中心線とするわけです.

背骨がぐらぐら

しばらく進んで…このスライドを見直しますか.
ある処理を4つのステップに分けて書き,それぞれの間に,下向きのブロック矢印を置いているのはいいのですが,美しくない.均等がとれていないのです.
というのも,3つのブロック矢印が,全部微妙に違う形ですね.しかもふらふらと,左右に揺れている.
背筋をぴんと伸ばしましょう.
そのためには,4つのステップを同じ大きさの箱で描いて,縦に並べ,そして同じ大きさの下向きブロック矢印を,これも縦に揃えて配置することです.
PowerPointで「同じ大きさで,縦揃え」にする方法は,知っておいてください.今,やってみますか.
まず下向きブロック矢印を,一つを残して全部,消してください.
次に左手で,CtrlとShiftのキーを押します.右手はマウスを持ったままです.キーを押す前に,残しておいた下向きブロック矢印を,選択してもしなくてもかまいません.
では,マウスでそのブロック矢印をドラッグしてください.するとですね,その矢印のコピーになるのですが,上下にドラッグすると,上下にしか行かなくなります.左右に,ずれることはありません.動かし方次第で,突然左か右に動くこともありますが,そのときは,上下には行かなくなります.
これはですね,Shiftを押しながらマウスのドラッグ・ドロップで,上下方向または左右方向に制限された移動となります.Ctrlを押しながらマウスのドラッグ・ドロップだと,コピーです.両方押せば,上下方向または左右方向に限定したコピーとなるのです.
それでちょうどいい場所でドロップすれば,同じ形状のオブジェクトを,並べることができるでしょ.

背骨は不要

研究の目的のスライドは…ふむ,まあ,目的と,下は「実施内容」の箇条書きですね.
この目的と実施内容を,下向きのブロック矢印でつなげていますが,これは取り除いてください.
どういうときに,下向きのブロック矢印をつけるか,判断するには,「そこでチェック」です.
そのブロック矢印を「そこで」と読んで,意味が通じればOK.「次に」「したがって」というのも試してください.
それでも違和感があれば,基本的に置いてはいけないのです.
はいなになに,目的をこのように設定した,「そこで」,このようなことを実施した,だからいいんじゃないかと?
ダメです.そこは「そこで」ではなく,「その目的を達成するために」です.
実施内容に書いたことをすれば,目的を達成できる,というわけで,意味的には,下から上への矢印になります.
もちろんプレゼンでは,人の視線は上から下が大原則ですから,上向きの矢印を置くのはよっぽどのときに限られ*1,研究の目的をいうスライドには,良くありません.
結局のところ,ここにブロック矢印は不要で,間に「その目的を達成するため」と言うのがいいでしょう.

*1:一例を挙げると,3×3のマスを配置し,テンキーの位置で言うと,7-8-9-6-3-2-1-4-5と渦巻き状に見てもらいたいときの「1-4」のところでしょうか.