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1年生向けセキュリティ授業

今週月曜日に,入門セミナーという,学科1年生向けの授業を担当しました.
昨年と一昨年は,レポート課題に力を入れていましたが,今年度は,技術者倫理の話題を外したのと,そんなに肩肘張らなくてもいいかなと思ったのとで,授業の終わり10分ほどで,こちらで用意した若干のお膳立てのもとで,学生がめいめい標題を立ててそれについて書くという形式にしました.
詳細は,来年度以降も使うかもしれないので省略しますが,採点基準を決めていなかった*1のが痛く,読み進めるのに苦労しました.ある程度,読んでから,字数不足や考え方のおかしいところなど,問題のある記述に印をつけていき,頭に戻って,評点をつけていきました.
少し戻って,授業準備について.
シラバスには「個人情報流出事例」「パスワード」「個人情報保護」とあり,去年の授業資料(pptファイル)を見ると,個人情報関係が書かれていないことに気づきました.前週に少し調査して,考え方について2枚のスライドを作り,事例についてはFirefoxでブックマークを入れておき,授業で見せました.
去年の授業資料にあって,シラバスにない話は,暗号系です.さて短い時間で,暗号について説明すべきか否か,するとしてどれだけするか…
結局,昨年度よりも縮小した内容で*2,暗号化・復号・解読について取り上げました.具体的な暗号化の例が,シーザー暗号なのはこれまで同様ですが,「解読も容易」という吹き出しを追加しました.
暗号を,この授業の中のどんな位置づけで説明するかですが,「情報の守り方」というスライド(これ自体は昨年度にも入れていました)に,以下のように書きました.

図もなく,タイトルのほか箇条書き2行というスライドでしたが,これを出した瞬間というのが,授業中,学生の動きが大きく,それは,最後,小テストの説明のスライドを出したときに匹敵するものでした.学生にも「これは」と感じるものがあったのでしょう.

*1:といっても,模範解答は頭の中で作っていました.前提・対象・検討・結論の順で書くと,授業内容を踏まえていること,自分なりに発案すること,論理的に考えそれを文章化することが読み取りやすく,評価しやすいのですが,そういう流れというのはこちらから特に指示していませんでした.それでも若干ながら,この順序での記述がありました.

*2:ログインのためのパスワード管理で,「暗号化」と言っても復号は行わないこと,したがってパスワードを忘れたときは「教えてもらう」のではなく「再発行」になることなどを,割愛しました.