ここ数日,寸暇を惜しんで,論文のための英文を書いていました.ゼミや授業の合間に,10分でも時間があったら,書き足していました.こちらからのお願いを,1週間,伸ばしてもらったりもしました.
それで,自分は逆説逆接表現としてどんなのを好んで使っているかを,整理してみました.AとBという文をこの順に書き,逆説逆接でつなぐものとします.
- A, but B.
- A. However, B.
- A. Nevertheless, B.
- It is ture that A, but B.
- Although A, B.
- A, although B.
- While A, B.
- A while B.
- A, whereas B.
- Though A, B.
ちなみに使用頻度の順というわけではありません.
以下一つ一つ,使い方を.
A, but B.
「A,しかしB」.中学1年か2年で教わる,逆説逆接の基本形でしょう.
butは等位接続詞なので,AとBを対等にとらえたいところですが,どちらかというとBを強調したい表現です.
A. However, B.
「A.しかしながら,B」.高校くらいに教わったのかな.
Howeverの直後のカンマは,つけないときもあります.Bの中に,「〜, however, 〜」という形で差し込むこともあります.
これもBを重視します.
A. Nevertheless, B.
「A.それでもなお,B」.
howeverの文よりも,Bを強調したいときに使います.頻度は高くありません.
It is ture that A, but B.
「Aではあるのだが,しかしB」.これも高校で教わった構文です.
Bを強調しています.
Although A, B.
ここからは従位接続詞です.「Aではあるが,B.」.
従位接続詞の考え方に即して,この文はAが従,Bが主です.
見直してみると,一番多く使っている逆説逆接表現でした.何にしても,多用はよくないですねえ.
A, although B.
「A.しかしBなのだけど」.
こう書くと,Aが主張したいことで,Bはその補足表現となります.
While A, B.
「Aであるのに対し,B」.
大学入試まで,whileを「〜の間」としか覚えていなかったもので,大学の教養の英語で,二つを対等に並べるwhileの使い方を知り驚いたものです.
論文を読むようになってかなり目にし,今では自分も当たり前のように使っています.
この構文では,AとBには対比できるものを書きます.よく使うのは,ペアとなる二つの概念の定義です.なので,どちらが重要というのではなく,どちらも対等です.
A while B.
「A.その一方でB」
これも両者対等のものを説明するときに使います.whileの直前にカンマがあることもあります.
A, whereas B.
「A.しかしながらBなのだけど」.
これはalthoughよりも強い,逆説逆接表現です.Aが主,Bが従ですが,アピール度は目分量で6:4くらいです.(A, although Bは7:3か8:2くらいですかね.)
AもBも長くなりがちなので,whereasの直前にカンマは必須です.また「Whereas A, B.」とは書きません*1.
Though A, B.
「Aではあるが,B.」.意味も強調度も,Althoughから始まる文と,同じです.
Althoughを先頭にする文を書き過ぎたときに,使いたくなるかもしれない,といったくらいの位置づけです.
whereasと反対に,「A, though B.」は使いません.
*1:「論文の表現としてそぐわない」ではなく「私は使わない」の意味です.