わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

とはゼミ コメント(6)-(7)

  • 接続詞から始まる段落
  • 地の文の箇条書き
  • 私は最後
  • と感じています
  • 転換の接続詞を
  • 一カテゴリー
  • 過去から現在へ
  • 〜社

接続詞から始まる段落

ここの「なお」から始まる段落は,直前の段落と,くっつけましょう.
段落に分けるか,一つにするかの判断基準は,長さではありません.「ワントピック・ワンパラグラフ」です.すなわち,段落で言いたいこと,すなわちトピックが,別々になるなら別々の段落にし,後ろのほうが前のほうの補足にすぎないのなら,統合すべきなのです.

地の文の箇条書き

1ページという短い分量なので,箇条書きにしない,という方針は,それでいいと思います.
とはいえ,地の文でも箇条書きをする裏技というか慣例があります.文章の中に,「(1)」とか「(2)」とか書くのです.その場合,箇条書きの区切りは,マル(.。)よりはテン(,、)のほうがいいでしょう.括弧で囲むのでなく,丸囲み数字にする人もいます.
なお,英文では,番号をつけず,Firstly,Secondly,Thirdlyを文頭に置くことで実現できます.ただし項目数は3つか4つです.そしてその最後は,ThirdlyやFourthlyではなく,Lastlyとします.

私は最後

自分を含む複数の人を列挙するときに,「私」を最後に置いていますね.
良い習慣だと思います.
英語では,「... and I(だとかmeだとか)」が必須です.
日本語の場合は,そうしないといけないという文法上のルールができているわけではありませんが,そうですね例えば,議事録・会議録を書くときに,参加者を列挙して,そこで記録係は最後に置いて「(記録)」を添えるのが良さそうですし,研究室内でも徹底しています.
今年度はしていませんが,一人か二人の学生と私とでミーティングをして,事情により私が文字起こしをしたら,そこでも自分の名前は,末尾に書くようにしているのですよ.

と感じています

聞いていると,3つの段落で連続して「と思います」だとか「と感じています」だとかいった,主観の表現で終わっていますね.
2番目は,資料では「充実している」で終わっています.そこだけ,「充実していると感じています」ではなく「充実しています」と言い切るのが,充実感が出ていて良いかな.

転換の接続詞を

性質を3つ並べているんだけど,はじめの2つはどちらかというと短所,で最後だけ長所を挙げていて,そこから,あとの説明に続けていますが,この流れはいいですね.
あえて言うなら,その3番目の特徴をいう文の先頭に,長所に転換するんだというのが分かるような接続詞が欲しいところです.
「その反面」というのが,こういうときの定番表現かな.「その一方で」「反対に」というのが,いいときもあるかもしれませんね.

一カテゴリー

資料,すなわち書き方の問題なのですが…「一カテゴリーに属し」と書いて「一つのカテゴリーに属し」と言っていました.
「一」という漢数字と,カタカナ書きを直結するのは,書き方としてまずいです.「一」がカタカナの長音記号だとか,あるいはダッシュ記号に見えてしまいます.
じゃあ「1カテゴリー」にすればいいのかというと,あまり見栄えが良くありません.余談ですが,私自身は「1つ」「2つ」「3つ」という表記を,意図的に用いないことがあります.漢字で「一つ」「二つ」「三つ」と書くことで「ひとつ」「ふたつ」「みっつ」という特別な読みが認められているのを,意識しているからです.
それはどうでもよくって,対策ですが,話したのに合わせて「一つの」にするか,もしくは「一」を消して,意味が通るか見直すことですかね.

過去から現在へ

いくつかの年代を取り上げるときは,過去から現在に至る順に書くのが鉄則です.
今回の資料で,時代区分の表現を取り出してみると,順に「1980年代」「1990年代」「現在では」「古くは」となっていますね.
書き直しましょう.

〜社

ネットスケープコミュニケーションズ」でも通じますが,日本語としてよりふさわしい書き方にするには,直後に「社」をつけてください.
カタカナ書きの企業名に,「社」を添えると,人物名でも製品名でもなく,企業名なのが一発で分かるという効果です.
この種の接尾辞として,もう一つ有名なのが「当局」です.和歌山市,あるいはそれを縮めて「市」と言ったときに,その市役所の方だとか市の偉いさんだとか,より正確には組織*1なのですが,ともあれそういうのを指すときに「市当局」と書かれることがあります.
そうしてみると,「市」だけだと地理的な市の平面・空間全般を表すように思えてきます.「当局」がつくとつかないとで,伝わる内容が大違いなのです.

*1:goo辞書で「当局」を引いてみると,3つの意味が書かれていて,うち2つで「機関」という言葉を使用しています.