英辞郎で「書類を作る」を引くと,prepare a documentという表現が載っています.prepareという単語は,「準備する」という意味で覚えていたのですが,「支度する」「作成する」という意味もあるのですね.考えてみれば,文書を作ることは目的ではなく手段であり,手間暇かけて作った文書は,人に見てもらってこそ,その後の進展に期待できるというものです.
最近,研究室内で,ヘルプを求める学生が2例,ありました.
エントリーシートへの卒業研究テーマの書き方
おおよそ次のような内容のメールを受け取りました.
- 現在3年生で,進学は考えず就職活動をしています.
- あるエントリーシートで,卒業研究の内容を書く必要に迫られました.ただし,決まっていなければ,やろうとしていることでもいいとのことです.
- 今期の研究グループのゼミには,卒業に必要な授業とかぶったため出席していません.卒業研究発表会の日も,企業セミナーを優先しました.
- 3年のゼミ活動だけでは,研究テーマをイメージできません.
- 幸いにも,提出までは2週間ほどあります.
それでこちらにアドバイスを求めてきました.
日数に余裕があるので,こちらから研究テーマの答えというか候補を言うのではなく,本人に“動いて”もらうことにしました.返信メールは,こんな感じです.
システム改良
マスターコースに進学する学生のひとりに,卒業論文の内容にプラスアルファをつけて,某学会で発表してもらうことにしました.
プラスアルファを何にするか,メールを交わしたものの,ちょっとこれは双方にフラストレーションがたまっていくだけだなと感じ,指示を切り替えました.
- まず,テキストファイルを新規に作成してください.
- そのテキストファイルに,過去にアドバイスをいただいた改善意見や,その後,卒業研究を取りまとめながら考えた中で,システム改良の案を列挙してください.
- 列挙した中で,解決の見通しのある項目について,直後に「:」と,解決・開発の方針を書いてください.なお,解決の見通しの立たない項目については,何も追記しなくてかまいません.
- そのテキストファイルをこちらに送ってください.見ます.
システム改良の案はwhat,解決・開発の方針はhowを記述します.whatが先でhowが後.この順番を逆にしてはいけません.
そこに書いた中で,良い表現は,学会の予稿に取り入れるといいでしょう.また,whatとhowのペアを書いたものの採用しなかった項目や,whatだけでhowが書けなかった項目は,学会発表後に検討し直せばいいのです.