わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

予稿集に何が起こったのか

JCKBSEへの参加は,6回連続となります.2年おきの開催ですので,初めての参加はちょうど10年前です.最初のスライドだけ話す内容を暗記し,あとは,紙に書いた原稿を棒読みしました.途中,「Just a moment.」と言って,暑かったのでジャケットを脱いだら,何すんねんな何や服脱いだだけかいなと,場内爆笑になったのを,昨日のことのように思い出します.
設立の経緯から,日本人参加者が多く,今年も参加者の過半数を占めました.発表以外は日本語というのでもやっていけますが,もちろん英語のリスニング力や発話力があれば,より深く楽しむことができます.2年後は,現時点では開催地未定ながらもちゃんと予定されているということなので,タイムリーで興味深い成果を出せるよう,また研究室運営を考えていくとします.
さて今回,予稿集に異変がありました.ハードカバーのしっかりした体裁ですが,自分のところのページを開くと,いろいろと気になるところがあります.まず,ページ数ぎりぎりまで書いたはずなのに,最後のページにずいぶんと余白があります.全体を通じて,フォントが変わっています.参考文献には「For- mulation」というおかしなハイフネーションがあります*1.ページ番号の横線,TeXで「--」と書いていた箇所は,すべて「{」になっています.
他の方の論文を見ると,タイトルが他の論文のに差し替わっているものが1件,ありました*2.あと,pp.176-177のReferencesでは「workow」「control ow」といった表示で,「fl」抜けが目立ちました*3.全体としてフォントが小さい印象のある一方で,TeXの数式はやや大きめです.
予稿集として発行されたので,もはや変更できませんが,クロージングの際に,どうしてもスペルミスなどを変更したければ,Wordファイルベースで修正を受け付けますので,とりまとめの方にメールを送ってくださいという指示もありました.
一体全体どないなっとんねんやと思っていたら,とある食事中,内情に詳しい方のご発言を耳にして,納得しました.「IOS Pressじゃなくて,カウナス工科大の出版になったからね」と.
これまでは,IOS Pressのスタイルに従ったカメラレディ原稿(PDFファイル)を送れば,ヘッダやページ番号はつきますが本文レイアウトについては変更なく,掲載されました.しかし今回は,最終原稿(PDFファイルと,それを生成するのに必要なファイル)を送ると,編集の際にフォントなどのレイアウト統一を試みようとして,いくつか不具合が入り込み,それが人的and/or時間的要因で取り除けないまま,印刷とCD化がなされたようです.
カメラレディ原稿を作る際に,会議ページ*4にスタイルファイルへのリンクがなくなっていたのも,それで納得です.
ただ,言葉尻をとらえて恐縮ですが,IMPORTANT DATESのページの中で,「Camera-Ready Paper Submission」ではなく「Final Submission」と表記してあれば,編集が入り得るのだなあとうかがい知ることができたのですが.
写真は本文と関係ありません:

*1:もちろん,ハイフンのところで改行がされているわけではありません.

*2:これについては,クロージングでErrataとして報告されていました.

*3:予稿集だけでなく,CDの中のPDFも同じ状況になっています.関連:英語で書くとfiが抜けた - わさっき

*4:日本からだとアクセスにもたつきますが,ここリトアニアからだとストレスなく表示されます.まあその分,日本のサイトを見るときにワンテンポ遅れるのですが.