わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

論点

久しぶりに,ひとりブレストをしました.
様々な観点で,論点を挙げてみました.

  • 誰を支援したいか
    • 児童
    • 児童の保護者
    • 教師(単独または複数)
    • 学校・学年・教室
    • 学校教育制度
    • 日本
    • インターネット上の議論の参加者(Bloggerなど)
  • どこに起因する問題か
    • 算数の指導
    • 算数・数学
    • 国語力
    • 答案作成技術
    • 発想法
    • 他の解の許容
  • 出題の妥当性
    • 理解しているか否かを測れる
    • 他の解があるので不適切
    • 求め方(単位など)が十分に書けない・読み取れない
  • 他の解への態度・対応
    • 思いつくのが自然
    • 思いつくのが不自然
    • 思いついて答案に書くのが不自然
    • 後知恵
    • 配慮不足
    • 今回は正解とし,理由を説明すべき
    • 今回は不正解とし,後で説明すべき
  • 出題者への態度
    • 面白い問題を提供してくれる
    • こんな先生のもとで勉強したくない
  • 間違いとすることによる影響
    • 効果あり(そこから学ぶ)
    • 萎縮する
    • 科学の発展に不利益
  • 正解に変更することによる影響
    • 異なる考え方を学べる・確認できる
    • かけ算を使った式の立て方が身につかない
    • (かけ算に限らず)式の立て方が身につかない
  • 根拠となる情報
    • 問題文(例の画像)
    • 教科書,プリント,ノート
    • 学習指導要領,教師用指導書
    • 類題
    • 書籍
    • Webの情報
    • 関係者への聞き取り
  • 今後の展開
    • 床屋談義
    • ブログ・ブログコメント・掲示
    • まとめ・FAQ
    • 学会・研究集会などでの発表
    • 書籍として出版

いくつかは,例の問題に依存し,またいくつかは,例の問題から切り離していわば発展形として,項目を挙げています.
ただし上述の「他の解」については誤解を招きかねないので補足しますと,「交換法則から5×3=3×5,だから例の問題で『5×3=15』は正解とすべきだ」という意見は,他の解に入れていません.これまで書いてきたcは,もちろん,他の解です.「求め方(考え方)と答え(見せ方)の区別」というのもまた,気になるのですが,これは上記の「答案作成技術」に割り当てています.
こういうふうに並べてみると,コメントなんかの短い情報からも,誰がどんな観点で意見を書いているのかが,読み取りやすくなるかなと思います.
逆に,ここに書いたのを取捨選択すれば,簡単に意見表明ができます.賛成派から2つ,ひねり出してみると:

私は,バツをもらった児童に焦点を当て,今後この種の問題で正解できるようになるには,どう指導すればいいかを,インターネット上の情報を読んで検討しました.その結果,これは算数というよりは発想法の問題と判断しました.もとの答案からは,どのように考えて「5×3=15」という解答になったかは想像できませんが,もし別解を思い浮かべながら書いたとしても,解答欄からはそれを伝えることができず,誤答扱いされたということです.この別解は,授業で教わっていないのならば,非常に高度なことを思いついているのです.しかしそれが伝わりません.結果論ではありますが,「3×5=15」と比較して,どちらも(あとできちんと説明すれば)正しいではなく,どちらが(採点の際に)よりよく伝わるかという観点で,一つの答えを選んで書くことができれば,このかけ算の問題に限らず,作文など,今後にもつながると思います.

私は,これを出題した教師の心の中に興味があります.おそらく,「5×3=15」と書く何種類かのパターンを承知の上で,出題したのだと思います.その中には正解にすべき求め方も含まれていますが,「式」という形にすると,それが典型的な間違いと同一視されてしまいます.途中は良くても,最後の詰めが甘いとダメなんだよと,諭すような,巧妙な問題だと思います.ただその場合,赤で「3×5=15」と書くだけというのも,配慮が不十分です.あとで他の解を言ってきた子には,少なくとも,その才能または努力をほめてあげるほうがいいでしょうね.

項目は,思いついたら増やす予定です.