わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

書きながら学び,書いてからも学ぶ

11月23日とは別の視点で,これまでの日記をいくつか取り上げ,振り返ることにします.

ここから新しい人は育たない

昨日,最後の文に使った「ここから新しい人は育たない」ですが,元ネタは大江健三郎氏の評論です.当雑記では柔道を通じて何が言えるか,自分なりに考えてみる - わさっきで言及しています.
その文章の中で,興味深い論法が使われています.「Xについてはどう考えますか?」ではなく「AやBと書かれていることからすると,そこから,Xが推論できるわけですが,これについてはどう考えますか?」という形をとっている箇所があります.AとかBとかXとかが何かについては,原文をご覧ください*1
最後の節は,「自分を持つ」「自信を持つ」を鍵として,人間のあり方・生き方について提言しています.学校で学ぶ児童生徒,その保護者,また人生のしんどい時期を乗り越えた人々のためのメッセージも,含まれています.

トリアージ2010

当雑記の変なところを象徴するカテゴリーが,トリアージカジュアルトリアージです.前者は書籍やWebの情報に基づいて,どちらかというと真面目に検討しています.後者も,本や時事ネタを使っていますが,やっていることはお笑い,あるいは言葉遊びです.
とはいうものの,それぞれについて今年,自分の認識を変える出来事がありました.トリアージについては,小児救急における院内トリアージ加算が導入されました.これは災害医療時のトリアージと運用方法が異なります.具体的には,緊急時だけでなく,小児救急における院内トリアージは日常行われます.それと,院内=外来でのトリアージには,黒タグ相当のものがありません.少なくともこれらの違いから,緊急時,災害などの際の「トリアージ」の知識だけで,院内「トリアージ」の是非を議論をするわけにはいかないと言えます.より一般には,キーワードについてその是非を語るには,よく情報収集をしないといけないのです.
カジュアルトリアージは,自分でやってみました.試験を受けるための出席回数が足りているかを,最終判定の2回程度前の授業で分類し,赤や黄色に相当する回数の人には重点的にケアしました.おかげさまで,受験不可の学生には早い段階で伝えることができ,またfalse positiveもfalse negativeもありませんでした*2

会話体

当雑記では会話体で構成されるエントリがあります.親馬鹿の大部分です.たまに,他のカテゴリ・話題でも使用しています.
会話体をとることで,自分の中の複数の認識を分けることが可能です.
2年前,別の言い方をすると「親馬鹿」カテゴリを作る前*3に,値渡しと参照渡しの違い(1), (2), (3)を書いています.再帰で最大公約数というのもあります.
読んだ本では,RS, KM, JKを思い出します.問題解決において問題を明確にしたら半分解けたようなもの,とよく言われますが,会話体なら話者設定をすればストーリーの半分はできたようなもの,と思えばいいのでしょうか.

目的は,手段は

当雑記の中心テーマと言っていいのが,「問題解決」です.研究はすべて,問題解決です*4.研究活動とときには直結し,ときには遠く離れたところにあるのがプログラミングですが,プログラミングに関するエントリを書くのも,その多くが問題解決の表明にあります*5
問題解決のために何をすべきか---学生時代に「問題解決」という言葉を知り,いろいろな事例をもとに考えを修正していき,今年になって,一つの結論が出せたと考えています.それが,目的は設定するもの,手段は選択するものです.

また何かあったんですか?

「×」から学んだことで,足りていない一例として『自分の認識を確立した経緯』を挙げました.これに関連するエントリを見直し,1個のエントリにしていく中で,カテゴリー*6は5×3でなくて日記のほうがいいなと判断しました.

*1:検索エンジン対策として,すなわち抜き書きして検索エンジン経由でアクセスがあり,その記述内容に対するコメントがつくというのは本意ではないので,具体的なことはあえて書きません.

*2:英語でごまかすのはよくないか.この場合,false positiveは,規定の出席回数に達しているのに,回数が足りていませんよ試験が受けられませんよと宣告すること,false negativeは,規定の出席回数に達していないのに,試験を受けて教員は素通ししてしまうこと,ですね.

*3:もう一つ別の言い方をすると,長女が生まれる前です.

*4:ただし,人文系の方による,調査報告型の論文を頂戴して目を通すこともあります.

*5:ここも但し書きが必要で,Cの規格に基づく検討は,調査報告に位置付けるべきでしょう.

*6:極めてしょーもないことですが,「エントリ」は長音をつけず「カテゴリー」に長音をつけているのは,日記のレイアウトの中に「カテゴリー」という表記があるからです.当雑記のエントリの分類としての「カテゴリー」の意味でなければ,長音を取り除いて「カテゴリ」と書くのが自分にとっては自然です.