わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

Apacheのビルド

演習で,Apache HTTP Serverのビルドを課題に入れています.
意図がいくつかあります.

  • プログラムは,必ずしも,自分で作らなくてもいいという事実を再確認*1すること.
  • ビルドに時間を要することから,プログラムは,使えるようになるまで時間がかかることがある(通常のプログラミング課題では,コンパイルしてすぐ実行ファイルができるのに対して)という事実を知ること.
  • ビルドの手順をシェルスクリプトとして書く作業を通じて,Linux (Unix)において利用できるコマンド,C言語とは異なる書式(shebang,コメントなど),ファイルやディレクトリの概念*2,rootと一般ユーザの区別について学習すること.

他の演習科目では意識しにくい,体験できないことばかりだと思います.
ただ,今後の学科カリキュラム改編で,この演習課題,なくなるかもしれません.ここに残しておきます.

関連

第1〜2回は,これまでの課題3(通信)です.第3回は,これまでの課題4(Apacheのビルド)です.前者には,与えられたプログラムをもとにプログラムを作り替える作業とMakefile(分割コンパイル)への理解,後者には,オープンソースソフトウェアの認識と,実行ファイルを作るまで(ビルド)に時間がかかることの体験,というおまけがついています.

今年度のシラバス変更(2) - わさっき

演習で,自分でコードを書く課題のほかに,Apacheをビルドする課題を入れています.ダウンロードを数十人が同時にすると,ネットワークによくないので,こちらでダウンロードしておき,パスを指定しています.毎年バージョンが違うので,「昨年のレポートをコピーする輩」はここでチェックしています.

Decade with Linux - わさっき

*1:Linuxも,Cコンパイラ(GCC)も,自分で作らないけど当たり前のように使っているソフトウェアなんですけどね.

*2:ビルドするディレクトリとインストール先ディレクトリは違っていなければならないのですが,ビルドするディレクトリの中にインストール先を指定していて,不都合が起こり,ヘルプを求める学生は,毎年何人かいます.