夜中.パパは三女を膝に乗せ,ママはうつらうつら.
「さ,げっぷも終わったところで,また飲むか?」
「どんだけ飲んだん?」
「えっと…今,目盛りは40で,たしか80スタートやから,40ml飲んだっちゅうこっちゃな」
「全部飲ましてや」
「あいよ.ンなんやが,哺乳びんの先が口になかなか入らんでな」
「口元を,指でくちゅくちゅってやってる?」
「いや,まあ,なんとか先っちょは入った.ンでも,飲んでないなあ」
「飲むで」
「せやねんけど…あ,出しおった」
「ミルクを?」
「あ,いや,哺乳びんのほう.うまいこといかんなあ」
「もっかいやってみて」
「へいへい…しかしなんでインサートでこんなに苦労するんやろ?」
「インサート,て」
「いや,長女のときにやな,コツをつかんですいすいいったはずやねんけどなあ」
「ベロの下に,哺乳びんの先を入れたらあかんで」
「あ,その可能性もあったか.….しかし修行が足りんなあ」
「しゅぎょう??」
「せや.滝に打たれてくるか」
「…」
「滝に打たれて帰ってきたところで,この子にミルクをうまいことやれる保証はないか」
「どうでもええから,しっかり飲ましたってや」
「へいへい.子育ては大変や…」
「せやで,それで,子育てしながら,親育てもしてるんやからね」
「おやそだて??」
「そう」
「….おやおや」
「…」
「あ,首元が動き出した.飲んどる飲んどる」
補足:「ミルク」といっても,牛乳ではありません.これを使っています.
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