「おはよう.お,パン食べてんねんな」
「パパのパン,ない!」
「さっそくそれかい」
「しっかり食べるんやで」
「それでやな,パパは…」
「そこ開けて,どしたん?」
「絆創膏がほしいんやが.昨日ちょっと,指先を切ってしもてな」
「ないかな?」
「えっと,あったあった.うちの子よ…お前の絆創膏,ないもんね」
「またそんなことを」
「ある!」
「あ? …あるんか.まあこれはパパが使うんやが」
「ある!」
「もおええよ.…おっと,アンパンマンの絵柄が入った絆創膏やないか」
「前にこの子がケガしたとき,おばあちゃんが買ってくれたんやったっけ」