「そいで,夕食中に聞くのも何やが,よかったんかいな」
「え? 披露宴?」
「せや」
「そうやね…うちの子見て,目ぇの大きいのはパパ似やねって言うてくれたよ!」
「そっか」
野暮な解説:某年月日の昼間,妻は,うえの子と一緒に,妻の大学時代のお友達さんの挙式披露宴に出席したのでした.年賀状が来たから,もう5か月になります….
「まああの子なら,あの人を選ぶんも納得やね」
「何やそら」
「あの子をして『真面目な人』と言わしめる人やねんから」
「そのまあ新婦さん,大学ンときも,何や真面目やったって?」
「せやで.毎日片道2時間かけて通学してて,1限の授業でも,遅刻は絶対にせんかったし」
「真面目な人に,真面目な人かいな…」
「で,写真,よおけ撮ってんで」
「ああはいはい,けど食事中にデジカメ回されてもなあ」
「お色直しも,綺麗でなあ」
「ふむ…旦那さんは,見せてもらったら確かに,真面目というか,実直さが顔に出てるような」
「やろ!」
「んでまあ下世話かもしれんが…旦那さんはお歳は?」
「えっと,何歳やったかなあ…」
「まあ現在何歳っちゅうよりは,生い立ちか何かで,何年生まれとか言うてたと思うんやが」
「覚えてないなあ…そや!」
「思い出したんかいな」
「ちゃうねん.ちょうどそのときな,この子がぐずりだしてん」
「へえ」
「眠たいねんな.ホテルの人に,寝るための場所を作ってもろてたから,聞かれへんかってん」
「ま,そら,こいつ優先やわなあ」