わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

プレゼンテーション・アドバイス

内容は分かりやすいのですが,気になることもあります.なぜ夏休みの今,出されたのか,そしてGarr Reynoldsが見当たらないのはどういうことなんだろう,というのがまず思い浮かびました.
レイノルズに関しては,本よりもWebの情報を挙げておきましょう.はてブ多いし.

あと,「優先順位を付ける」の項目は,『プレゼンテーションZen』でいう「自制」*1に対応しそうです.


あとは自分なりの追加アドバイスです.いくつかは,過去にも書いています.

  • あなたはこれから,研究者・技術者として,もっとたくさんのプレゼンテーションをしていくことになるか,自問してください.
    • Noなら,ここでさようならです.というわけにもいかんか…“今回を乗り切る”ことを目標に,ベストを尽くしてください.
    • Yesなら,今回の発表は通過点であることをまず理解しましょう.今後,年月をかけて技量を磨いていくわけですし,あなたが得たノウハウを教えたり,複数の選択肢で得失を検討*2したりすることもあるでしょう.あるところでウケた話が,別のところで大失敗ということも,きっと起こるでしょう.プレゼンテーションは一生をかけて学ぶ,しかし本業とは別の技術であることを,頭に入れておいてくれればと思います*3
  • 伝えたい情報をうまく分割できないか,最大限の注意を払ってください.
    • 『Presentation Zen』ではpreparation, design, delivery*4という3項目が挙げられています.
    • 研究発表では,序論・本論・結論が基本です*5.特に本論において,実施内容を2〜4項目に分割し,ガイドのスライドのあと,それぞれの説明をするのが効果的です.
  • 練習時に,時間を計ってください.
    • できれば協力者を得て,スライド単位で所要時間を計ってください*6
    • 話したあと,長い時間をかけたスライドについて,その時間が妥当か,言い換えると,時間を短縮し,内容を引き締められる要素はないか,チェックしてください.
    • 一人で(かつ,通しで)話す際には,全体の時間のみでかまいません.時間管理に限って言うと,何度も話してその分秒をとり,値が収束することを目指しましょう.
  • 柔道では,「稽古は試合のように,試合は稽古のように」という格言があります.
    • プレゼンテーションにおいても,発表練習時には,本番を意識しましょう.
    • そして本番では,聴衆の多さに緊張することなく,力を抜いて*7話すことを心がけましょう.

*1:手元に本がないので,ここもWebの情報で確認:プレゼンの神様。 ガー・レイノルズに学ぶ - 10のレッスン

*2:話す原稿を書くべきか,いわゆるslideumentとしてスライドを作るのか,予稿に記載の順にスライドを構成し話すのか,など.

*3:そうすると,研究における指導教員,あるいは仕事における上司とは別に,プレゼンに関する師匠というのを見つけるのもいいかもしれませんね.

*4:かつて研究室内上映会でこの単語に「実施」という訳をあてていたのですが,辞書を引けば「話し方」という意味があるのですね.

*5:「序論」「本論」というタイトルのスライドは見たことがありませんが.

*6:発表用のPCとは別に,PC,iPhone/iPod Touch/iPad,またはAndroid端末を用意し,拙作のzjsを動かせば,一人でもスライド単位で時間を記録できます.Android + zjsで音が鳴らないことは把握していて,時間をとって対策したいと考えています.

*7:といっても,タコのようにふにゃふにゃになることではない…と,高校の部活で教わりました.これについては,武道の達人や,プレゼンの達人を目にするのが一番だと思いますが,そういう機会がなく,チカラとか力むとか言われると困る人には,話すことを「楽しむ」ことを,アドバイスしたいと思います.