わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

最近読んだ3冊

先月・今月と,読み通しまして,単独ではエントリにしにくい3冊を紹介します.いずれも読後感はあまり良くありませんでした.

数学教育の基礎

数学教育の基礎

  • 黒田恭史氏は豚のPちゃんと32人の小学生―命の授業900日の著者でもある*1
  • 自分が数学の何を知っていて何を知らないのかを確認することができる.
  • 「バラ数」は,3ページとって解説する価値があるようには思えない.3次元から2次元への変換の話はけっこう詳細なのに対し,集合・論理の分量は少ない(「関係」が見当たらない).

日本語教室 (新潮新書)

日本語教室 (新潮新書)

  • 身の回りの言葉から,日本語のnowとhowを再確認できる.
  • スペインと納豆の話(pp.48-49)は,それが実話なら,より多くの人に知られてもいいエピソードだと思う.
  • 東北の「どさ」「ゆさ」「け」の話(pp.106-107)を読んだあとで,「三階」が「さんがい」になる理由(pp.146-147)は滑稽*2

気概と行動の教育者 嘉納治五郎

気概と行動の教育者 嘉納治五郎

  • IOC委員(アジア初)・貴族院議員でもあったこと,女子柔道の実施や中国人留学生の受け入れなどを知った.
  • 当時の教育として不可欠なキーワード「修身」を避けているように見える*3

*1:http://www.bukkyo-u.ac.jp/mmc01/kuroda/books.html

*2:九階は「きゅうがい」?

*3:嘉納と「修身」のことについて書かれたページがあったはずだが失念.近そうなのは,「処身法講義」(p.290).