「おはようさん」
「おはよう…」
「よお眠れたか」
「あかんねん」
「そういえば何や,夜中にぎゃあぎゃあ泣いてたような.どっちか分からんけど」
「どっちもやで」
「ありゃ」
「最初に泣いてたんは,さきの子で…」
「なんで泣くんや,って本人に聞いても教えてくれへんねんな」
「夢でも見たんかな」
「悪い夢かいな」
「それはどうか分からんけど.で,あたしのとこに来んねん」
「まま〜ってか」
「せやね.で,ママがいるからねって抱きしめて,しばらくしたら,泣き止むから,元の位置に戻すんよ」
「ふむ,めでたしめでたしやな」
「ちゃうねん.そしたら,布団が動くからかして,あとの子が泣き出すねん」
「参ったなそら」
「おんなじことして,寝かすんやけどね」
「ふむ…ママ,ママって甘えるのも,当番制やったらええんかいな」
「なにそれ」
「いや,夜中の1時台はさきの子で,2時台はあとの子で,みたいな」
「そんなんないない」