「あ〜ただいま」
「おつかれさん.どやった?」
「ん〜,退院は,まだみたいやなあ」
「あの子ら,しっかり食べてる?」
「いやあ,ご飯は,2人でお茶碗1杯分ってとこかな」
「そっか」
「しかし双子ンにも個性はあるな」
「どしたん?」
「さきの子はな,目ぇを合わしたら,あの子,にっこりすんねん」
「へえ」
「あとの子には,おんなじことしても,表情変えへんねんけどな…」
「…」
「そのかわり,だっこして,天井に向かって投げ上げたら,にっこりやねんで!」
「あなた気ぃつけちゃってよ」
「ああいや,天井にぶつけたりはせえへんけどな.のど乾いたんで,水もらうで」
「自分でくんでね.…そうそう,お母さんから電話があってん」
「んむ? 実家かいな」
「双子ンが入院してること,話したんやけど…」
「ま,言うとかんとなあ…」
「当面は自分のこと,お母さんな,ばっかりで行かれへんでごめんなって」
「ああ,忙しいんやな(コップを口に近づける)」
「それでな,4人乗りのベビーバギーを買うてんて」
「…あ? おっと,飲まんで正解やった」
「なんかね,2人ずつ対面式になってるとか」
「よおそんなん見つけてくるなあ」
「それで,送るから,あなたに組み立ててもらってねって」
「いやそら,組み立てろて言われたら組み立てるけどやなあ…2人乗りの次は4人乗りかよ,何考えとんねん」
- 2人乗り:わごん
- 帰宅直後に驚愕:パパとママとの間には