この1か月間に,自分の内面を揺さぶる出来事が立て続けに起こりました.
- nlog(n): かけ算の順序論争その対立の構造で,トラックバックが届きました.お礼その他のコメントを書き,触発されていくつかエントリを作りました*1.
- 掛け算論争について - ミックのブログを知りました.コメントを見ると「カタがついた」状態だったので,新規にコメントはせず,はてブにとどめました.
- 当雑記の,あるエントリを読んだ方から,問い合わせのメールが届きました.返信しました.
- 上とは別で,[5×3]カテゴリーに入れたあるエントリを読んだ方からメールが届きました.返信せずにいます.
4項目のうち前2つの共通点として,「本題・作者意図と異なる点からのコメント(ツッコミ)」を,挙げてよさそうです.自分が書いたコメントも,読み返してみると自分のためであり,ブログ主さんに響いていないのでしょう(レスポンスがないので,推測ですが).
後ろ2つのもやもや感は…「ブログには,ブログで」を,自分自身が考えている点にありそうです.とはいえこれは一つの原則あるいは理念であり,理想的な情報交換のあり方(の一つ)です.メールを送られた方にとっては,それが最善の方法であるとお考えだったことも,無視するわけにいきません.
そう書いてみると,情報交換のあり方として「Xには,Xで」がどこまで通じるかというのが,気になってきます.
自分が読み書きしてきた経験で言うと,Xに「ブログ」「論文」を入れるのは,差し支えないと思っています.論文には「引用」の慣習があります.ブログですが,トラバなどなくても,アクセスログを通じて,どこからリンクされているかが分かりますし,検索語をGoogleその他にかければ,自分の書いたのと同じレベルにある関連情報を得ることもできます.
Xに入れるのが,まずそうなのも思いついていて,具体的には「スピーチ」「Twitter」「書籍」です.簡単に言うと,それらでは情報の送り手と受け手の間にずいぶんと違いがあります.
掛け算論争について - ミックのブログを読んで感じた(もしリアルタイムに読んでいたらコメントしていた)ことを:
- 算数・数学教育でも「式の意味」「乗法の意味」といった形で「意味」という言葉が出てきます.それらと「意味論」との間に,関連性が示せていればよかったのですが.
- 上から目線で恐縮ですが,算数・数学教育に対する基礎知識がない状態で,「構文論・意味論」に着目し,本文を書かれた印象を受けます.基礎知識を得るには,Webよりは書籍かなと思います.「掛け算論争」で,まず思い浮かぶのは,『かけ算には順序があるのか (岩波科学ライブラリー)』です.次に,ピンポイントになりますが,『算数教育指導用語辞典』pp.18-19の脚注も,思索を広げるのにお勧めです.学術的なまとめには『整数の計算 (リーディングス 新しい算数研究)』があります.1つの出題にとらわれることなく,どのような授業や出題を通じて,子どもたちがかけ算を理解していけばよいかを提案している本として,『新版 小学校算数 板書で見る全単元・全時間の授業のすべて 2年下』『改訂版「まるわかり!」小学校の算数 (わかる!できる!のびる!ドラゼミ・ドラネットブックス―日本一の教え方名人ナマ授業シリーズ)』などがあります.