教師の資質 できる教師とダメ教師は何が違うのか? (朝日新書)
- 作者: 諸富祥彦
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2013/08/09
- メディア: 新書
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「教師の資質」のまとめは,p.231から18項目のリストになっています.③のレジリエンス(心の回復力)や,⑨の良さ・持ち味(リソース)に目を向けてかかわることあたりは,自分も培っていきたいと感じたものです.
といったところで問題です.
『教師の資質』p.132では,学級のタイプを,6種類に分類しています.その最初は,次のとおりです.
- タイプ① ルールと秩序◎ リレーション◎
残り5つは,どうなっているでしょうか.
解答の前に補足を.“ルールと秩序”“リレーション”とはどういうことかというと,同じページに「よい学級には、①ルールが守られていて、秩序が保たれている、②心と心のふれ合い(リレーション)がある、の二つの特徴が存在しています」と簡潔に記しています.具体的なところは,それより前で書かれています.「ルールが守られた秩序のある学級の中では、精神的に弱い子でも脅えることなく、安心して暮らすことができます」(p.125)も,大事なところです.
「残り5つ」は何によって決まるかというと,“ルールと秩序”“リレーション”を別のものにするよりは,◎を,○だとか×だとかに替えるのが,自然な発想です.しかし◎○×が使用可能だとすると,3×3で9種類が思いつきます.そのサブセットをとりましょうか.……
では解答です.pp.133-138より,タイプの番号とラベリングだけを取り出しますと:
- タイプ② ルールと秩序○ リレーション○
- タイプ③ ルールと秩序○ リレーション×
- タイプ④ ルールと秩序× リレーション○
- タイプ⑤ ルールと秩序× リレーション×
- タイプ⑥ ルールと秩序×× リレーション××
最後は,そうきたかと思いながら読みました.マルよりいいのは2重マル,バツよりダメなのは2重バツ,ですかね.「論外」感が伝わってきます*2.
著者によると,タイプ①は教師全体の2〜3%,タイプ①とタイプ②を合わせて20%程度,タイプ③は約30%で20代と50代に多く,タイプ④は最も多くて約40%となっています.
最後2つのタイプには割合を書いていませんが,タイプ⑤は「各学校に一人は必要な、必要悪的存在」(p.137)としています.このタイプの先生は退勤時間が早いので,ほかの先生も「私も!」と同調し,退勤しやすくなることを,理由として挙げています.