わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

9人で3つのデータベース設計

その1

「…といった要件を満足するような,データベースの設計を行ってください.
ここまでは配布資料に書いておいた内容ですが,さて,ここからは書いてありませんので,よく聞いてください.
ちょうど今,3年生が3人と,4年生・大学院生,合わせて『上回生』と呼ぶことにしまして,が6人います.
今回の設計は3年生それぞれにやってもらいますが,上回生が,あるルールでサポートに回ってもらいます.
最初にですね,3年生3人で,グーチョキパーをしてください.上回生も6人で,グーチョキパーをしてください.それぞれ,見せ合わないように.
このじゃんけんは,勝ち負けではありません.
3年生は,1人がグー,1人がチョキ,1人がパーになるようにしてください.上回生のほうは,2人と2人と2人になるまで,あいこでしょをしてください.
OKですか? それではこちらを向いて…
今,グーだった人! 3年生も上回生も,手を挙げてください.グーで(笑)
はい,その3人で,まずはグループになって,設計を進めてください.
次は,チョキだった人! 3人で,お願いします.
ここまで手を挙げなかった3人は,みなさんパーでしたね.はい,では,やっていきましょう.
いきなり設計ではなく,単語の洗い出しから始めるのがいいと思いますよ.机は確保できましたか?
あ,それと,3年生のみなさんは,自分がグーチョキパーのどれだったかを,覚えておいてください.あとで使います.どっかにメモしておくのがいいですね(笑)」

その2

「ここでメンバーチェンジをしましょう.これもよく聞いて,行動してくださいね.
まず各グループの上回生2人で,じゃんけんをして,勝ち負けを決めてください.ここは,勝ち負けです.…決まりましたか?
次ですが,えっと…ここのテーブル,最初はグーチョキパーのうちどれでしたっけ? グーですか.
では,このテーブルで,いま勝った上回生は,グーに勝つ手,すなわちパーのところに移動してもらいます.パーだった3年生は,どこでしたっけ? そこですね.動くのはあとで一斉にしましょう.
負けた上回生は,グーに負ける手ということで,チョキに移ってもらいます.
チョキのテーブルで,いま勝った上回生は,グーに,負けた上回生は,パーに移動です.
パーのテーブルでは,勝った上回生はチョキ,負けた上回生はグーとなります.
3年生は移動しません.
では上回生のみなさん,動いてくれますか.
OKですね.ではそれぞれのグループで,設計を再開してください.最初に3年生は,これまで何を考え,どんなキーワードを見つけたかを,上回生に伝えてくださいね」

なにこれ

ワールド・カフェを,データベース設計に適用してみました.
2年前にも実施したことがあり(3年ゼミでワールド・カフェ),M1学生が覚えていました.ワールド・カフェとは? | ワールド・カフェ・ネットやこのサイトの情報は,読みやすく構成されています.*1
上の指示によって,9名の学生がどのようなテーブルについたか,表にしておきます.その1・その2で,グループ構成は異なっており*2,かつ,3人の3年生が各テーブルのホスト役を務めることができました.

学生 その1 その2
3年生G グー グー
3年生C チョキ チョキ
3年生P パー パー
上回生1 グー パー
上回生2 グー チョキ
上回生3 チョキ グー
上回生4 チョキ パー
上回生5 パー チョキ
上回生6 パー グー
テーブル その1 その2
グー 3年生G,上回生1,上回生2 3年生G,上回生3,上回生6
チョキ 3年生C,上回生3,上回生4 3年生C,上回生2,上回生5
パー 3年生P,上回生5,上回生6 3年生P,上回生1,上回生4

時間はというと,その1で10分強,その2で15分,そしてER図の作成(清書)は上回生が関与せず各3年生が10〜15分かけて行いました.こちらは受け取ってから参加者数だけコピーをして,全体に配り,講評をしました.漫然と考えているのでは,1対多の関係に思えるような状況でも,概念設計を通じて,多対多にしなければならないことなどを確認しました.

(最終更新:2014-11-20 朝)

*1:振り返ってみると,「カフェのようにリラックスした雰囲気」をつくるのは,うまくいってなかったなとも思っています.

*2:「その3」をもし行ったら,3人のうち2人が前にも同じテーブルだったというのが必ず発生します.…と勘違いしていたのですが,そうならないようにできますね.3×3=9>6ではなく,3!=6なのでした.