わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

発表指導・執筆指導 (2015.01.10-16)

発表指導

  • 機能紹介で「Xが可能である.」と書くと,ユーザの選択により,Xをすることも,Xをしないことも可能であると読めます(が実際にはそんな選択権はないはずです).「XによってYが可能である.」と書き,Yのところは,良い表現を考えてください.
  • 貼り付けているスクリーンショットが,少し押しつぶされたように見えます.アスペクト比が1:1になるよう,画像サイズを変更するか,スクリーンショットを撮り直してください.
  • 表の数値内の「約」は取り除いてください.正確にこの件数だったはずです.
  • 考察は,2枚のスライドにしてください.1枚目は,2つの評価実験をもとに,構築したシステムは実用的であるという結論にしたいところです*1.2枚目は,それぞれの評価で分かったことや,どのように改善すればより使いやすくなるかを説明するようにしてください.
  • まとめのスライドでは,研究目的のスライドに呼応するよう,目標として掲げた事項が,構築したシステムで達成できたかに対する答えを明示してください.

資料作成指導1

  • 評価実験の節の中で,2種類の実験は何を目的として実施したかが,資料の読者(主に先生方)に分かってもらえるような説明を加えてください.とはいえ,「本システムの有用性を検証するため」では,「実験結果から,有用であると言えるのですか?」と聞かれる可能性が高いです.先生方が読んでなるほどと思ってもらえるような表現を盛り込みましょう.
  • 画像や表が,本文幅からはみ出ることのないよう,調整をしてください.
  • 画像が行幅いっぱいというのは,無理して貼り付けたように見えてしまうので,幅の90-95%くらいにしてみてください.
  • PowerPointで作った表を資料に貼り付けるのは,かまいませんが,2つの表の文字が同じ大きさになるよう調整しましょう.
  • 画像と図見出しの間の空白が大きいです.画像を右クリックして「トリミング」を選び,削りましょう.
  • 箇条書きの3項目がいずれも2行で,2行目はカッコ書きだけというのは,書いたまま載せたという印象を与えかねませんので,字数を減らしてどの項目も1行にしてください.
  • 配布資料が2ページ*2を越えましたね.以下のことを試み,行数を減らして2ページに収めてください.
    • 2つの段落を連結する.*3
    • 5文字以内で改行している段落をよく読んで字数を削減する.
    • 「によって」を「により」「で」に,「および」を「と」「や」に置き換えるなど,ひらがな書き(助詞,接続詞)を工夫する.*4
    • 「そのような情報管理サービス」を「そのようなサービス」に置き換えるなど,言及済みの名称(複合名詞)は一部だけを書く.
    • 冗長な文や段落を見つけて削除する.*5

資料作成指導2

  • 実験参加者に読んでもらう文書の中に,「なお,この実験でご覧いただく人物名や住所などは架空のものです.」を追加してください.
  • 追加した「なお,この実験でご覧いただく人物名や住所などは架空のものです.」のフォントがMSゴシックになっています*6.前後と同じ,MS明朝にしてください.
  • 「別表を参照しながら」とありますが,別表のExcelファイルを,参加者にどのように見てもらうかについて,明確にしてください.この表が1ページに収まるようには見えないし,もし,PCなどで見ながら作業してもらうなら,そうするよう,実験計画書や参加者向け文書を変更する必要があります.
  • 実験で使用すると書いたソフトウェアについて,他の学生の実験では,フリーのものは実用に耐えないという連絡をもらい,製品を購入しています.あなたの実験で,製品版の購入が必要か,他学生の(そのソフトウェアがインストールされた)PCを使うか,フリー版を使うかを決めてください.

論文執筆指導

  • 卒論題目ですが,最初に「〜のための」を置き,どんな人々をサポートするのかを明確にしてください.「〜」のところは,簡潔で分かりやすい表現を考えてください.
  • 章や節の見出しに「・」は好まれません.「考察・課題」は,「考察および課題」に置き換えてください.
  • 2章の中に「関連研究」という節を設け,この研究に関連する研究室内外の文献を引用して,これまでの状況と課題を書いてください.
  • 3章のタイトルは,卒論題目に「の構築」を足したものとし,本文を書きながら見直しましょう.「3.1 構築方針」という節を置いてください.
  • 段落開始の字下げが2文字になっているところは,1文字分にしてください.
  • 「開発を行ってきた」は「開発が行われてきた」にしてください.受け身の文にすることで,自分の研究外の話であることを表せます.
  • これは図ではなく表ですので,図見出しを取り除き,表の上に,表番号と表見出しをつけてください.
  • 表側の各名称について,本文中で説明する必要があります.この表では「ビューア」の説明が見当たりませんので,書き加えてください.
  • ソフトウェア名の書き方に配慮しましょう.何度か「GoogleChrome」と書いていますが,初出は「Google Chrome(以下Chromeという)」とし,2回目以降はChromeだけにすれば,すっきりします.
  • 実験で使用する2つのソフトウェアについて,何をするソフトウェアであり,どこが販売・配布していて,実験ではどのバージョンを使用したかを書いてください.2つですので,過去の卒論でやっているような「表」にする必要はなく,文章で書いてください.
  • 節番号と見出しの行で,ページを終えるのは不適切なのを,知っておいてください.今はいいですが,内容が成熟し,印刷に近づいてきても,このままであれば,そこより前で記述を増減させて解消しましょう.

メール送付時のちょっとした気づかいについて

卒論関連や,3年ゼミの進捗など,こちらより複数の学生に送付を指示し,めいめい送ってもらう場合において,添付ファイルの名前が「卒論.docx」や「スケジュール.xlsx」などだと,読む側として混乱することがあります.
そのような場合には,ファイル名に自分の名前を入れる習慣をつけてください.「takehikom_スケジュール.xlsx」のようにします.
「takehikom_スケジュール20150117v1.xlsx」のように,日付やバージョン番号を入れるのもときには有用です.

*1:しばしばそこが,牽強付会で非論理的な記述の原因になりがちですが.

*2:両面1枚,とも.

*3:特に,名称の列挙と,その1番目の説明を,1つの段落で書くのは,論文でもよく見かけるので活用したい.

*4:「あらかじめ」を「予め」に替えるといった漢字化は,推奨しない.

*5:数行が削減できるので効果大だが,経験上,不要と判断するのは,行数削減作業の最後の段階である.

*6:メールの指示をそのまま貼り付けたのが丸わかりです.