その1
「ダメなの!」
「何よお」
「パパじゃダメなの!」
「そっか.わかったよ.ほなパパ,ひとりで風呂に入るぞ」
「あ゛〜!! ダメ,ダメ!!」
「何やあ」
「おふろはパパとなの!!」
「わかったわかった(それとこれとは別ってか…)」
その2
「よっしゃ,4人でこれからお風呂に入ろうか」
「ちゃうよ!」
「ちゃうんかいな」
「さんにんやで!」
「いや,4人やろが」
「さんにん!」
「ん? 確認するぞ…パパ,さきの子,あとの子,すえの子.で4人やろ?」
「ちゃうの! さんにんなの!」
「なんでやねん」
「こどもが,さんにんなの!」
「パパも数に入れてぇやぁ」
「さんにんなの!!」
その3
年中のさきの子・あとの子は,自分で脱いで,風呂に入ります.
なのですが,靴下を脱ぐのに苦労することもあります.汗で,なかなか脱げないのです.
そんなとき,甘えもあってか,足をこちらに差し出して,脱がせてと無言で迫ります.そして,双子のそれぞれで行動が違います.
あとの子はオーソドックスです.こちらに正対して,足をくっと,前に上げます.
さきの子が問題でして,靴下以外を脱いでおき,こちらに背を向け,頭を床につけてから,片足をがっと,上げます.
いかに父親の前とはいえ,そのポーズはちょっとなあと思いながらも,自分で脱ぎなさいと言ったところで,足を左右に振り,脱がせよとせがむだけなので,こちらが根負けします.
子らが風呂から上がってすぐ拭けるよう,タオルを持っていて,このポーズを取ってきたとがありました.いたずら心がわいてきまして,タオルの片方の端を持ってだらんとさせ,具体的なやり方は差し控えますが,そうするとさきの子は,くすぐったくなって力が抜けました.もう一度やってと,再度ポーズをとってきたところで,こちらも我に返って靴下を脱がせました.