入門SEOに効くWebライティング サイトの価値を高める正しいコンテンツの作り方 (Informatics & IDEA)
- 作者: 宮嵜幸志,中島健治,石村浩延
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2015/11/27
- メディア: 単行本
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なのですが…ぱらぱらと見て,なんだこれ? と思ったのは,Lesson 16,「コンテンツを企画するための5W1H1L」のところです(p.69).
5W1Hなら,知っています.えっと,Who, What, When, Where, Why,それとHowです.書き出してみてから,順番が気になったので,Wikipediaで答え合わせをしておきましょう.日本語版はwikipedia:5W1H,英語版はwikipedia:en:Five_Wsで読むことができます.日本語版は順番も一致しており,英語版はWhenとWhereが反対でした.
次に,「5W1H1L」をGoogleで検索してみました.日本語ページが2件だけで,あとはどうやら無関係です.なので5W1H1Lは,よく知られた言葉ではなさそうです.「5W1H」で検索しても,上位はすべて日本語サイトでしたが,完全に日本独自というわけでも,なさそうです.というのも,上でリンクしたWikipedia各記事の,「他言語版」「Languages」以下を見てみると,ポルトガル語では「5WH」,トルコ語では「5n 1k」と,類似するものがあったのでした.
本に戻ります.「1L」には,Literacy(リテラシー)が割り当てられていました.そして,次のページ(p.70)で,「独特な言い回しや専門用語などを理解、または応用できるだけの知識や経験のことです。「リテラシーが高い、低い」などと表現されることが多くあります。」と,脚注に解説がありました.
5W1H1Lを,5つのカテゴリーに分けた図が,p.69にあって,そこでLiteracyは,Who(誰が)とともに,「ターゲット」に分類されています.
Literacyは5W1Hと違って,疑問詞ではないんだよなあと思いながら,p.71,「コンテンツ要件定義例」と題された表を見てみると,さらに違和感がアップしました.他をざっと取り上げますと,「いつ」「何を」の項目は,シンプルな問いです.「どこで」「どうする」「誰が」「なぜ」は,さまざまな角度から質問(考えておくべきこと)を投げかけています.
それに対し,リテラシーのところは,「1. 高度な知識がある」「2. 専門用語は理解できる」「3. 専門用語がわからない」「4. 何がわからないのか言語化が可能」「5. まったくわからない」とあります.理解の状況という,1つの観点を,段階的に並べた構成になっています.残りのいずれとも異なった書き方であるように,感じたのでした.
Lesson 16を通して読んで,Literacyは,Whatで吸収できるのではないかとも思いました.「何を知っているか?」も,「何を知ってもらいたいか?」も,ともにWhatで表せるわけです.
まあそのうち,「5W1H1L」を検索したら,当記事も引っかかるようになるはずですので,思い出したときにこの言葉でまた検索し,普及の状況を再確認するとします.
本記事は当初,「昔「5W1H」今「5W1H1L」」というタイトルで公開しようと,考えていました.
はてブで,昔と今の対比をコメントにすることがよくあります.つけたときのことが思い出せるコメントを2つ,挙げておきます.
(最終更新:2015-12-18 朝.タイトルを「5W1H1L」から変更しました)