前期授業開始の昨日,新規担当の「Webアプリケーション構築演習」も,3限と4限の2コマ連続で,第1回を実施しました.
JavaのサーブレットやJSP (JavaServer Pages)を活用し,データベースやセキュリティのことも取り入れながら,Webアプリケーションの開発ができるようになろうという,3年前期・専門選択の演習科目です.
とはいえ初回から,課題を与えてびっちりコーディング,というわけにもいきません.最初のコマは,授業の進め方を話したあと,学部トップページを各自が見て,その内容(どんな情報を提供しているか)を30分程度で文章にし,学内管理のMoodleで提出してもらいました.
さて,その提出したものを,どのようにチェックして,今後の改善に生かすかですが,一つ一つ教員が読むのでは,時間がかかりすぎます.そこで,学生相互のレビューを取り入れました.
手順はこうです.
- レビューシートを1枚受け取り,「答案作成者」の欄に,自分の学生番号・氏名・(本体貼付の)ホスト名を記入します.
- レビューシートを自分の机の上に置き,調査課題の答案を読めるようにしてから,他の学生と座席を交換します.
- 「レビュアー」の欄に,自分の学生番号・氏名を書き,画面を見て約10分,レビューします.
- 元の座席に戻り,意見交換をします.
- レビューシートは授業中にTAに渡します.(返却・答案修正は,次回授業で行います.)
レビューシートはA5横で,答案作成者・レビュアーの情報を書く欄のほか,日付はあらかじめ記載しています.また2番目のステップの「交換」について,基本的に隣どうしですが,3〜4人でローテーションしているところもありました.レビューをしてもらう前に,レビューシートのある座席に座っているか,目の前にあるレビューシートの答案作成者が自分自身になっていないかを,しっかりとアナウンスしました.
おかげでスムーズに作業ができ*1,意見交換の会話も充実していました.
最初のコマの残り時間が5分ほどのところで,用意していたスライドを表示し,個別のレビューと別に,この種の調査で取りまとめる際の注意点を伝えました.具体的には,(1) 全てを詳細に書くことはできいが,かといって一部だけ詳しすぎるのでは,説明にならないので,「全体像」を記し,それに加えて「見どころ」を取り上げるとよい,(2) どんな情報を「誰に」提供しているかを読み取って書く,(3) 同種の情報の並びがあることに留意し,例えば「Xは,a,b,…,zの順で左から並んでいる」のように書くと伝わりやすい,などです.このうち(1)と(2)については,回収したレビューシートでも何人かが指摘していました.
「既存の対象をよく理解することで,自分が作るべきものを明確にできる」こともアナウンスし,調査課題はそこまで,いったん休憩にしました.