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BYOD時代のソフトウェア管理術〜インストールしよう,実行しよう,更新しよう

「今年度より情報処理の授業では,BYODあるいはPC必携化ということで,講義室で各自がノートパソコンを開き,学内無線LANに接続した上で,こちらからの指示で作業をしてもらいます.
この作業には,このソフトウェアを使いましょう,と言うこともあります.授業でよく使うことになるのは,Webブラウザとオフィス・スイーツです.それぞれの機能を実現するソフトウェアは,いくつもあります.ともあれブラウザは,Windows 10標準のEdgeを使っていきましょう.Officeはセットアップ講習会,または何らかの機会にインストールしたか,購入時に入っている人もいるかもしれません.
他にも新たに,ソフトウェアが必要となるでしょうし,そういったものでも,またOSもOfficeも,アップデート(更新)をすることにもなります.
本日の授業にあたり,ひとつ,図を作りました.これをもとに,インストールとはどういうことか,なぜ更新をしないといけないのかを,説明していきたいと思います」

「我々は『利用者』です.『ユーザ』と呼ばれることもあります.
ソフトウェア利用の中心となり,行う回数の最も多いのは,利用者の中に5つ,縦に並べたうちの真ん中の『実行』です.
デスクトップアイコンがあるのなら,それをダブルクリックするのが,実行です.ない場合には,左下のWindowsアイコンを押して,選ぶこともできますが,『何でも聞いてください』または『ここに入力して検索』と書かれているところに,ソフトウェア名を打ち込んでも,実行したいものが表示されます.あとはそれを,タッチするだけです.
しかしですね.実行する前に,そのソフトウェアを自分のパソコンで,使えるようにすることが必要となります.その工程が『インストール』です.導入とも呼ばれます.
インストールをするには,そのためのファイルが必要です.インストールするためのプログラムというのが,ソフトウェアそのものを実行するためのプログラムと別になっていて,インストーラと呼ばれます.
インストーラは,例えばセットアップ講習会では,USBメモリに入った状態で,みなさん,もらったわけです.そのほか,インターネット上で提供されている,というのも多いです.通信をして,そういったファイルを自分のパソコンに取り込むことを,『ダウンロード』といいます.
なので我々が行うのは,これから活用していきたいソフトウェアが,自分のパソコンで使えることを確認し,それから,適切なファイルをダウンロードして,インストールし,使えるようになったソフトウェアを動かす,となります.インストールするのは1回だけ,なのにも注意しましょう.
開発する側はいろいろ努力をしてくださっていますが,あいにく,はじめっから我々のところで,快適に使えるとは限りません.最初にすべき作業を何か忘れていただとか,あるいはソフトウェアに不具合(バグ)があって,特定の操作をすると終了してしまう(落ちる)なんてことも,起こったりします.一応は使えているけれど,こんな機能があればなあ,なんて要望も,出てきたりします.
昔であれば直接,そのソフトウェアを販売している会社に問い合わせることもしていたわけですが,現在では直接連絡というのは,ほとんど見かけません.かわりに,『サポート』や『コミュニティ』を使って,我々は問題解決をしていきます.
サポートというのは,直訳すると支援ですが,ここではそのソフトウェア(あるいは会社がリリースしている製品)について,売りっぱなしではなく,使っていて思うようにいかないときにはご相談に応じますよ,としているような仕組みのことをいいます.電話をかけるかメールを送るかすれば,ある問題にはこうしてください,ある問題には開発元にお伝えしておきます,なんて展開になり,利用者は何をすればいいか,してはいけないかを知りながら,安心して,ソフトウェアを使っていけるというわけです.
コミュニティと書きました.直訳すると共同体ですが,ここではSNSを含むインターネットコミュニティを指します.誰かが,このソフト動かんとつぶやけば,他の人がこうすればいいよと,アドバイスしてくれます.そういったやりとりを,例えばGoogleその他のサーチエンジンを通じて,知ることにもなります.
そんなこんなで出てくる意見ですが,ソフトウェアを開発する人々,『開発者』は,しっかりと見ています.開発者は,みんなを幸せにしたい,あるいは収益を得たいといった動機があって,ソフトウェアの『開発』に携わっています.もっとたくさんの人に,快適に利用してもらいたいと考え,たえず『修正』をしています.
そうしていって,世に出してもいいなという状態まで,開発しているソフトウェアの質を高めたら,バージョンをつけて,インストーラなどの形で1つのファイルにし,みなさん使ってくださいねと,アナウンスします.これが『リリース』です.日本語にするなら,公開・提供となります.
開発側が,新しいバージョンですよアナウンスしたら,利用者の側は,ファイルを再び取得して,インストールをやり直すことになります.バージョンアップというのは和製英語で,英語だとupgradeなのですが,むしろ『更新』またはアップデートというのが多いかなとも思います.なお,再度インストールする代わりに,自動更新機能を持つソフトウェアなら,手間をかけることなく,新しいものになってくれます.
開発者がリリースし,我々利用者はそれを取得してインストールまたは更新してから,実行します.不具合の報告や改善の要求などを,利用者が外に送れば,それを吸い上げて---これを『フィードバック』と言います---,開発側が改良します.そして新しいバージョンをリリースします.利用者は更新することで,以前よりも快適に使える,というサイクルができているわけです.
最後に利用者は,もうこのアプリを使わないよ,となったら,パソコンから使えなくする操作をします.『アンインストール』です.インストールの反対の作業であり,インストールと同じく,1回だけ行います」