わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

PDFを作って提出しましょう

某年月日の授業の予習課題です.前の週に課題を提示し,授業前日の23:55を締切としました.

CalendarMaker.xlsmを開いてマクロを実行し,自分が大学に入学した年月のカレンダーを表示させてから,印刷機能でPDFファイルを作成して提出しなさい.
利用の手順は,スライドを参照すること.
内容に関心がある人は,https://support.microsoft.com/en-us/help/150774/how-to-create-a-monthly-calendar-in-excelも見るとよい.

CalendarMaker.xlsmは,Microsoftのサイトをもとに教員側で作成した,Excelマクロ有効ブックです.課題文と,CalendarMaker.xlsx,そして利用の手順のスライドをPDFにしたものを,Moodleで提示しました.
授業当日の朝に,予習課題を回収し,採点に取りかかりました.各クラス60人程度です.バイナリファイルの提出を課したときには,一つ一つ(この課題だとAdobe Acrobat Reader DCで)開いて中身を見るより前に,md5sumとsortを組み合わせて,ビット単位で完全一致する答案がないか,チェックする習慣がついています.
実行すると,ハッシュ値が完全に一致するファイルが2つ,ありました.
その2人のファイルを開いて見ると…利用の手順のスライドです.
ls -lで得ることのできる,ファイルサイズにも,違和感がありました.多くの学生は,20〜30KB程度のところ,この2人だけ,100KBを超えています.
もう一つの担当クラスにも1名,同じ提出がありました.上記と別に,テキスト形式での調査課題を課していましたが,そのテキストは明らかに異なっており,コピペ答案というわけではなさそうです.
学生に何をしたのかを,メールで送ろうと思った直前に,利用の手順のスライドのファイル名が,CalendarMaker.pdfであることに気づきました.
推測できる状況は,こうです.

  • 教員は,“CalendarMaker.xlsm”と,利用の手順のスライド(CalendarMaker.pptx)をPDFにした“CalendarMaker.pdf”を,予習課題に設置し,学生にダウンロードしてもらった.
  • 上記3名の学生は,それぞれ,2つのファイルをダウンロードしてから,CalendarMaker.xlsmを指示どおりに実行してPDFを作成し,CalendarMaker.pdfの名前で(ダウンロードした“CalendarMaker.pdf”と別のフォルダに,別のファイルとして)保存した.
  • そして,ダウンロードした“CalendarMaker.pdf”のほうを,Moodleにアップロードし,提出した.

適切にカレンダーのPDFファイルを提出したものを見直すと,何人か,「CalendarMaker (1).pdf」というファイル名になっていました.カレンダーのPDFファイルを,“CalendarMaker.pdf”と同じフォルダに,作ろうとすると,CalendarMaker.pdfの名前で上書きするのではなく,オペレーティングシステムの(良い意味での)お節介機能により,「 (1)」がついたものと思われます.
授業では,調査課題の解答例と合わせて,経緯を説明し,今回のファイル提出の配点は,100点満点の1点にも満たないけれども,のちのち,合否を左右する大事な課題の答案や,コンテストなど審査対象の提出で,間違えると,取り返しのつかないことになるかもしれないので,提出するものをよく確認しましょうとアナウンスしました.