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授業参観は「ふきのとう」の音読劇

某年月日,小学校の授業参観に行きました.
事前に妻と,ローテーションの確認をしました.自分が見るのは,はじめ15分はあとの子のクラス,次の15分はさきの子,最後の15分はうえの子となりました.
さきの子のクラスは国語で,「ふきのとう」の音読劇です.教室の子どもを4つのグループに分けて,順に実施しました.1グループは,7〜9人です.ふきのとう役が1人,ふきのとうの上にのる雪というのが1人,竹やぶの役が2人(うち1人は途中から春風に),お日さまになるのが1人.ここまでの5人については,その役が分かるお面を頭の上につけます.残りはナレーターで,お面がない代わりに教科書を持ちます.地の文はナレーターが声を合わせ,セリフのところはそれぞれの役の子が言います.
最後のグループの発表で,さきの子が立ち上がり,こちらは教室の移動を忘れてじっと見ました.さきの子は,ふきのとう役です.前半は,雪を演じる男の子に押しつぶされた格好で,「よいしょ,よいしょ,おもたいな」などを言っていました.
そうこうして,クライマックスへと向かいます.雪役の子が離れ,ゆっくりとさきの子が,立ち上がっていきます.
ふきのとうが,かおを出しました.
さきの子は,間髪を入れず「こんにちは〜」の決めぜりふです.
聞いている子どもたち,そして参観の保護者の方の視線を集めて,ひと呼吸おいてから「こんにちはっ」と言えば,情感が出ていたのですが,そこまでは難しかったようです.
「もう,すっかりはるです」のナレーションで締め,拍手をもらってから,次は感想タイムです.この音読劇では,話す側は状況を考え,句読点にも注意してしっかり話すことが,「めあて」になっている一方,聞く側にも,どんな工夫をしていたかをとらえて発表することが,求められています.
感想タイムでは演じた子らが横並びになり,先生の遠い方から順に,挙手する子を当てていきます.当てられた子は,教室内の誰かを指名し,感想を求めます.「誰か」というのは,座って挙手する(聞いていた)子でもいいし,「○○くんのお母さん」といった形で,参観者を当てるのでもかまいません.
4番目に,ふきのとうのお面をつけた,さきの子が当てられました.教室を見渡し…言ったのは「おかあさん!」です.
ローテーションの都合で,廊下で聞いていた妻が,教室の前方から入りました.大人と子どもの注目を浴びながら,みんなしっかりお話しできていましたねと,感想を言い,拍手をもらっていました.


学校からの帰りに.
  「さきの子よ,しっかり,ふきのとう役を演じてたな」
 「よかったでしょ!!」
  「それはそれとして,ひとつ,聞いときたいことがあんねん」
 「なに!?」
  「『お母さん』って指名して,ママに答えてもろたやんか」
 「そうやで!」
  「終わったあと,次の子を先生が当てようってときにも,お前また,ぴょんぴょんしながら,手ぇ挙げてたやんか」
 「うん!」
  「もしもっかい当てられたら,誰って言うつもりやったんや?」
 「おとうさん!!」
  「そっか,そこでやっとお父さんか…」