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子どものことが分かっているかテスト

昨日の記事の続きとなります.参観のあと,児童らは講堂へ行き全校集会です.その間,保護者は,教室にて「保護者懇談会」に参加します.自分の子どもの席に座って,担任の先生より近況などを聞きます.
ローテーションどおりにするなら,自分は,うえの子の教室なのですが,あれこれあって,さきの子の教室に入りました.2年生がふだん座るところにお尻を置き,足を折り曲げました.
担任の先生は1年からの持ち上がりでした.1学期の予定や,クラスの状況などを聞いてから,「筆記用具をご用意いただけますか」の声に,あわててポケットからボールペンを取り出しました.
前方より,プリントが回ってきました.「子どものことが分かっているかテスト」です.
事前に,子どもには回答をしてもらっています.保護者側は,本人ならどんな回答をするかを考え答えます.それぞれの問題に,正解はないけれど,2枚のプリントを照らし合わせることで,「合っているか」は一目瞭然というわけです.
母の日テストの親子反対バージョンだなと思いながら,はじめに学年・組・出席番号・氏名の欄です.出席番号で,さきの子とあとの子を間違えるなと心の中で唱えたのち,なんと机の上に番号と,ひらがなによる氏名の書かれた紙が貼ってあったので,事なきを得ました.氏名は,さきの子のフルネームを漢字で間違えなく書きました.
設問の最初は,生年月日です.「平成 年 月 日」とあり,年月日の3つの数を書くだけです.早生まれなのにも注意して,指を折り曲げることなく暗算で,生年のところを埋めました.
そこからは,子どもの答えを考えながらの設問です.好きな食べ物は,季節は,歌は,授業の科目は,家族のうち誰のどんなところが一番好きか,などがあって全10問です.
好きな食べ物は「なんでも」,季節は,以前に会話した記憶をもとに「夏」,歌は家の中でいろいろ歌っているけれど無難に「ドラえもん」,家族はまず「お母さん」だな,それから「やさしいところ」にしておくか,ママもあとで読むんだし.
5分後に,またプリントが回ってきました.さきの子の氏名,そして本人による回答が,書かれています.一致しているのは(学年・組・出席番号・氏名を除いて),一つもなく,大いにショックを受けました.好きな食べ物は「いちご」,家族の設問には「すえの子」が「一緒に遊んでくれる」を書いていました.生年月日について,さきの子は,平成の年のところを「?」にしていました.
全校集会から,子どもたちが戻ってきました.座席はさきの子と入れ替わりです.
 「パパぁ,正かいできた?」
  「それがなあ,さきの子よ,いっこも合うてへんねん」
 「だめじゃないか,パパぁ!!」
教室にて大声で自分の子どもに叱られる父親の姿というのも,そうそうありません.入れ替わりで教室内の音が大きかったのだけが幸いです.
  「お前の書いた分が,こっちで,パパは,これやねんけど…あ」
 「なによパパぁ!」
  「よかったよかった,いっこだけ合うてた.好きな季節な,『夏』や! 『夏』やろ!!」
 「いっこしかあってなかったらあかんやん」
さきの子の思いをよそに,パパは書類をもっていったん退室.子らとママと,合流しました.「子どものことが分かっているかテスト」のことを伝え,他の書類とともにママに渡すと,「1つだけって…」と呆れられました.