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ゴシックは魔法乙女に見る,スケールメリット?

スマートフォンで縦シューティングがプレイできる「ゴシックは魔法乙女」を始めて間もなく1か月になります.ランク100が見えてきたところです.

ランクアップや使い魔の強化とは別に,「おでかけ」*1と称する放置プレイで,EPというのを集め,「探索マップ」でEPを消費して,ストーリーを見たり聖霊石を獲得したり,「おでかけする場所」を開拓したりしています.
おでかけする場所を選ぶ画面で,スケールメリットと反対のことが起こっているのが,気になっていました.スケールメリットとは「規模の経済性」のことであり,「100個の品物を作るより、1000個の品物を作る方が経費が安くつく」がその一例です.

5乙女のひとりラナンの,おでかけする場所・所要時間・得られるEPを表にしてみます.

公園 5分 30
市場 20分 60
図書館 1時間 120
茶店 2時間 180
4時間 280
8時間 500

ここに,1日あたりで得られるEPを,付け足してみます.計算の都合上,「おでかけ完了」から次の「おでかけ」までの間,タイムラグは生じないものとしています*2

公園 5分 30/回 8640/日
市場 20分 60/回 4320/日
図書館 1時間 120/回 2880/日
茶店 2時間 180/回 2160/日
4時間 280/回 1680/日
8時間 500/回 1500/日

1回分が短ければ短いほど,1日あたりでみると,稼げるEPが多くなるというのです.むかし「大きいことはいいことだ」なんてのがテレビCMにありました*3が,この件,「短いことはいいことだ」と言ってよさそうです.
とはいえ現実的には,「おでかけ完了」から次の「おでかけ」までの間,EP獲得の画面を見たり,場所を選んだりするのに時間を要しますので,1日あたりで得られるEPは下がってしまいます.1回あたりの時間が短い,公園のほうが,影響を大きく受けます.
それと別に,「より長い時間,プレイしてほしい」という(ゴシックは魔法乙女に限らず当てはまる)ゲーム提供者側の思惑も,考慮したいところです.頻繁に画面を見てもらうには,単位時間あたりで「稼げる」ようにし,そこで,公園は5分で30EP(1日あたり理論値は8640EP),城だと8時間で500EP(同1500EP)といった,報酬の割り当てが有益だ,と解釈することができます.
ところで,上では「スケールメリットと反対のこと」と書きましたが,ゲームを提供する側から見ると,反対どころかスケールメリットそのものと言えます.長ければ長いほど,1日あたりのEPを少なくできるからです.「反対のこと」というのは「もらう側」の不満です.
銀行の預け入れ金利が関係するかなと思い,検索して以下のページを見つけました.

「基本的には、定期預金は預け入れ期間が長い方が高い利息が設定されている」のですが,一方で「短期の定期預金であれば、景気に合わせて金利を変えられる」というのにはなるほどです.

*1:http://seesaawiki.jp/mahouotome/d/%a4%aa%a4%c7%a4%ab%a4%b1

*2:聖霊石を消費して,おでかけを「即時完了」することは,本記事において一切考慮していません.

*3:https://www.morinaga.co.jp/museum/history/show03/choco_03.html, https://www.youtube.com/watch?v=3cqdIK13Bfc