「パパ~,晩ごはんできたんで,降りてきて~」
「あいよ~」
「ついでに,さきの子ちゃんと,あとの子ちゃん,起こしてきて~」
「え? 寝とるんかいな」
子らの寝間へ.
「ほんまや,ふたり寝とる」
「と思たら起きてきたな.あとの子か?」
「そうやで」
「さきの子,起きへんねんけど」
「そうやなあ.よう遊んでたもん」
「けど,今,起きとかんと,晩ごはん食べられへんし,夜,寝られへんで」
「まあなあ…」
ここでビーズの軟らかい枕を発見.手に取り,さきの子に構えて…
投げると,お腹に当たりました.
(お,当たった.けど起きへんなあ)
(パパそんなんしたらあかんやん)
(優しく起こそうと思たんやけどなあ)
(お,もっと大きな枕があるな)
(お前,これ,さきの子に投げつけてみるか?)
(あたしがやるの?)
(枕の角を,顔っちゅうか目ぇに当てんようにしぃや)
(はい構えて,それっ)
(なんで枕が,さきの子の体の上を通り越すねん.コントロールして投げろよ)
もう1回,あとの子が失投したところで,さきの子の目が開きました.
「ふたり,なにしてんの?」
さきの子が食べたのは,いつもの半分の量でした.
寝起きで,食欲がわかなかったそうで.
おかずを食べたいという,あとの子とすえの子の箸は,ママが制しました.