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ドラゴン桜2の「ABC法」について

 先週のモーニングの「ドラゴン桜2」で,少し気になる受験テクニックが描かれていました.英語の授業ですが,ナベ先生は「国語と英語の攻略法」と言っています.
 主要な箇所は,次の2つです.

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 セリフを書き出します.

「どう思いましたか?」
――と聞かれて
ABCの順に
答えている
「Aだと思った」
「AはBという変化をもたらした」
「Bという変化はCにつながった」

でも一言で
表現力*1といっても
よくわからない
そこで対策として
表現の型を
習得する
型を覚えれば
安全で
超便利!
型こそが
あの「ABC法」!

 受験のテクニック(と,漫画の中で明記されていませんが)として,このABC法を知らないよりは,知っておいた方がいいと思います.すべての(東大の国語・英語の「どうして?」と問いかけるパターンの)出題に,適用できるのかについては,答えられる情報を十分に持っていません.
 関心を持ったのは,このA→B→Cの流れは,東大受験前に学ぶべきことなのか,受験が終わったら忘れてしまってもいいものなのか,です.
 いやこれは,前にも後にも使えるぞ,と思ったのでした.
 類似した流れを,中学2年の英語の教科書で,見た覚えがあるのです.もちろん文章は書き出せません.強く記憶に残っているのは,"at first"と"at last"です.
 漫画の中の「Aだと思った」は,"at first"の状況です.その状態に,Bという変化(イベント)が加わることで,最終的に("at last")Cに至った,というストーリーを,作る(そして読んだ人は「なるほど!」と感じる)ことができるわけです.
 中学でも英語でもなく,小学校からの国語の小説文についても,同様に,A,B,Cを取り出すことで,文章の整理に活用できそうです.
 なお"at first"を日本語にするなら「最初は」ですが,「その後,変わる」ことが含まれています."first"を含む類似した表記とともに,次のページで整理されていました.

 反対の"at last"は,必ずしも"at first"とのペアで使用するものではないように,思っています."finally"に置き換えられるかなと思いながら,検索すると,"at last"は良かったときのみ使うなど,違いがあることも知りました.

 大学に入ってから,A→B→Cの流れを学んだのは,形式論理でした.Aは事前条件,Cは事後条件です.wikipedia:ホーア論理では,「P { S } Q」や「{ P } S { Q }」と表記されています.ちなみに「事前条件 事後条件」で検索すると,wikipedia:契約プログラミングが上位に出ました.

*1:この前までのページで,生徒にスマホで東大ホームページを開いて「表現力」という言葉を見つけさせ,先生は「東大入試では // ほぼすべての // 教科で表現力を // 受験生に求めている」と言っています.