「パパ…」
「あとの子か，おはようさん」
「これ，見る…」
「ノートPCかいな．また動画を観るんやな…」
しばらく経ってから
「そういえばさっきママが，何時何分には降りろと言ってたんやが」
「ええねん，ええねん」
「う～ん…」
またしばらく経ってから
「あ，思い出した．昨日職場で吹き込んで，動画作ったやつ，再生して内容確認しとこ」
『じょーほーしょりにーびー…だいにかい…そのいち…』
「倍速で聴くか」
『（倍速で）じょほしょりにっび.だぃにかぃ.そのぃち…』
「きゃはははは…」
「あとの子よ，何かあったんか」
「それパパの声でしょ? しかも速くって，言い方が変!」
「いやあ等倍のほうが，まどろっこしいし，時間も節約したいし」
「面白すぎてはずかしいよ…（ノートPCを閉じる）」
「恥ずかしんやったら，出てってくれるか」
「無言で出て行きおった」
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