昨日は久しぶりの対面授業でした.
2つ上のフロア,実験室での,1年生向け授業です.手指消毒とマスク着用は徹底して,換気も行いました.
授業中にいくつか課題に取り組んでもらいましたが,それらは提出せず,したがって成績に入れません.成績評価において重要なのは,出席と,レポート提出です.
授業を30分ほど経過したときに,事件が発生しました.
クリップボードに留めた出席簿を,入口に近い学生に渡して,回覧してもらいました.
出席簿には学生番号と氏名を印字していて,その横に,氏名を手書きする欄があります.10分ほどして受け取って,「書いていない人はいませんね?」とアナウンスしてから,空欄の数から欠席者数を把握し,引き算して出席者数を求めて,教室内の受講者数を数えると…数が合わないのです.
より正確には,書かれている人数の方が,部屋にいる受講者よりも,1名多いのです.
出席票の手書きの名前の数を,1,2,3,…と数えてみても,変わりません.5,10,15,…の数え方でも,同じです.部屋の人数の数え方も,何通りか試しました.
クリップボードを手に,首を上や下に動かしながら,ここまでの数の比較をもう1回,繰り返しました.授業が始まってから,教員の出入りはありましたが,トイレで出ていくという人はなかったはずです.
ここで,教室内でアナウンスしました.
「部屋の学生数と,出席票の人数が合いません.より正確には,書かれている人数のほうが1名,多いのです.誰か,心当たりはありませんか?」
返答がないのを見て,次の行動を決め,再びアナウンスしました.
「それではこの出席票をもう一度,回します.自分の氏名の右に,チェックを付けてください」
そうして戻ってきた出席票を見ると,ちょうど1名,手書きがあってチェックなしの氏名が見つかりました.
学生番号と氏名を2回コールし,返答がないのを確認してから,自分のボールペンで,不在である旨を書きました.後味の悪い,授業の1シーンでした.