わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

イラッとする

 某年月日,朝の通勤電車のことです.
 終点間際に,露骨に不機嫌な表情をする,年配の男性の姿がありました.
 終着駅に到着し,ドアが開いたら,すぐに出て改札を通り,電車を乗り換えたい,というのは見てとれます.
 この年配の男性の目の前に,男子高校生が立っています.といっても,この生徒さんより先に出たい,というわけではありません.先に生徒さんが,出やすい場所にポジショニングをしていて,すぐ後ろに年配の男性,という配置です.
 何に不機嫌だったかというと,この生徒さんが,肩掛けのスクールバッグを背中に回し,それが男性に軽く触れているのです.
 互いに身体を触れないようにするのなら,後方にいる者が,距離をとるだけのことです.そこにスクールバッグという,想定外の物品が,自分のパーソナルスペースを,侵害しているわけです.
 表情をゆがめるだけでなく,生徒さんに叱るように何か言っているのですが,こちらは2人と少し,距離をとって立っていたこともあり,聞き取れませんでした.生徒さんは無反応です.
 電車が停止し,ドアの近い人から順に出て行きました.私もその流れに乗りました.年配の男性が,改札を通る前に,生徒さんを追い越していました.


 その日の昼食は,職場を抜け出して,餃子の王将にしました.
 キムチ焼飯と餃子を待つ間に,朝の電車の終点間際で,自分が当事者だったらどのようにしていたかを,考えてみました.
 私自身は肩掛けではなく,リュックサックを常用しています.電車やバスで,降りる直前に「背負う」必要が出てきたときには,柔道の背負い投げに似た動きをします.背負う物は動かさずに,自分が背負える位置に移動し,それから,腕の部分を通してよっこらしょっと,するのです.
 その一方で,年配の男性に似た状況になることも,思い浮かびます.それは行きの電車ではなく,帰りのバスです.乗るときには,ほぼみんな,座れるのですが,終点に近くなってくると,立つ乗客が多くなってきます.終点近くで降りる人がいると,立っている人は前後左右に移動します.そんなときに,自分の腕をかすったり,触れたままになったりすることも,ときどきあるのです.
 皆が納得する解決策など,ありません.それぞれが行動し,他の人の身体や物品に当たったら,互いに会釈するというのが,「まし」なやり方でしょうか…
 などと考えていると,料理がやって来ました.黙食して完食して,レジカウンターで自分の晩になったときに,嬉しくない光景を目にしました.
 レジカウンターの手前に,数cmの段差があります.そこにリュックサックを置いて財布を取り出せればいいのですが,さえぎるように,商品のごま団子のパックが,2段積みになっていました.