◯1コマ1コマの授業づくりに追われるのではなく、学年や学期といった長いスパンも念頭に、単元をベースとして授業を構想することや必要な評価場面を精選することは指導や評価の負担感を防ぐとともに、授業づくりを通じて学びに関する高度専門職としての教師の成長を促し、資質・能力のよりよい育成や多様な子供を包摂する上でも重要な手立てである。
(p.16)
こんなところで「コマ」という言葉が出現し,ちょっとびっくりしました.
勤務する大学の話として,10年以上前に,記事を書いていました.
「コマ」と書かなかったものの,小学校の1時間について,今月,ポストしていました.
順に詳しく書いていきます。まず、小学校の「1時間」について、自分が小学生のときは45分でしたし、検索したところ「45分」「40分」の事例を見つけましたが「60分」は出てきません。関連するのは「校時」で、ウィキペディアの「単位時間」に詳しく書かれています
— murakauua510 (@murakauua510) September 10, 2024
wikipedia:単位時間には,「時間」「校時」「コマ」が書かれていました.
学校で使用する場合は、単位時間を単に「時間」ということもある。1時間目、2時間目、…のように用いることが多い。このように「時間」を用いる場合は、「時間」は授業を数える単位である。同じ用いられ方をする単位として、校時(こうじ)や時限(じげん)があり、1校時、2校時、…や、1時限目、2時限目、…のように用いられる。時限は単に「限」(1限、2限、…)と略されることもある。
授業の個数を数える単位として「時間」を用いることもある。「3年生の国語の授業は、週に4時間」のように用いる。同じ用いられ方をする単位としてコマが挙げられる。この場合、複数の単位時間をまとめて扱う場合においてはそのまとめたものを1コマと数える(従って、ほとんどの高等教育機関においては1コマ=2単位時間である)。例えば「今日は授業が3コマある」などのようにして用いられる。時間割を作成する際には、「コマ」で数えることが多い。
冒頭の引用の「1コマ1コマ」は,有識者による見解を取り上げたものであって,文部科学省による文書・資料では「コマ」は使用しないのではないかと思いながら,検索すると,反例が見つかりました.
平成27年7月16日の中央教育審議会 初等中等教育分科会の資料の一つで,最初のページは小学校の標準授業時数,次のページは中学校の標準授業時数を,表にとりまとめています.各ページの末尾に,「注:( )内は週当たりのコマ数。」と書かれています.
今年の報道だと,以下を見つけました.本文・画像に「コマ」と書かれています.
「現在、小学校の4年以上と中学校は1015コマ」について,文科省サイトに何かないかなと探していくと,令和3年6月28日の第124回教育課程部会の資料がありました.
最後のページの「(参考)学校教育法施行規則に定める標準授業時数」で,小学校4年以上と中学校各学年の合計は「1015」でした.ただしこのページには「コマ」は出現せず,かわりに,小学校の表の下の備考は「一 この表の授業時数の一単位時間は、四十五分とする。」で,中学校のほうは「四十五」のところが「五十」です.文書全体で,「コマ」は見つかりませんでした.
学校教育法施行規則 | e-Gov 法令検索にも,「コマ」は出現しません.小学校の標準授業時数に関するものは第五十一条と別表第一で,いずれにも「コマ」は使われていません.
法令を含め,公式文書になっていくにつれて,「コマ」と書く余地が減っていくように見えます.逆に言うと,お堅い話でなければ,授業の時間分を「
コマ」と言ったり書いたりするのは,今後も認められるということです.
「送信は厳格に,受信は寛容に」のポリシーで,今後も教育の動向にアクセスしていくことにします.
「教育評価」から「学習評価」に表記が変わり,診断的評価・形成的評価・総括的評価といった概念が「学習評価」の対象外になったりしないのかなと思いながら,冒頭の論点整理を読んでいくと,p.12に「見取り・形成的評価・総括的評価が区別されず、学習評価の全てが総括的評価(評定の対象)として行われることにより、評価の結果が学習の改善に結び付きにくいという課題も指摘されている。」や「学習評価の観点や頻度の在り方、また形成的評価と総括的評価の効果的な使い分けの在り方を検討すべき。」と書かれていまして,形成的評価と総括的評価に関する問題意識は,昔も今も変わらないことを知る機会にもなりました.