某年月日,すえの子の小学校卒業式に出席しました.
花粉症と感動で,涙が止まりませんでした.
講堂を出るとき,校長先生から「一番上のお子さんの入学から数えて,ちょうど十年ですね」と声をかけられました.うえの子の入学のときは,たしか,教頭だった先生でした.
校内で2枚,帰宅してから仏壇の前で1枚,写真を撮りました.1枚はプリントして実家に送る予定です.
「あ,さきの子や」
「そうやけど,パパどしたの?」
「さっき晩ごはんのときに話そうとして,ママが来たから話せやんかった件な」
「何やったっけ?」
「すえの子の卒業式が終わって,パパ・ママ・すえの子の3人で,車で行ける和食のお店で,お昼ごはんにしたんよ」
「へえ」
「おっと,ママ来たぞ.まいいや.んで3人ともおんなじのを頼んでやな,最初に来たのが…」
「料理?」
「ああ,料理を頼んだんやけど,料理の前にやな,お茶や.これが熱ぅてやな」
「飲んだん?」
「一気に飲むもんちゃうで.ゆっくりな.料理食べながら,またゆっくりな」
「おいしかったん?」
「お茶も,料理も,値段相応やったな.んでや.皆だいたい食べ終えたら,店の人が来てな,コーヒーか紅茶,どうですかって言うてくるねん」
「頼んだん?」
「いやこれ別料金なんやな.それと,実はそんとき,ママがはよ家に帰って,着替えて,次の行き先があってやな.ちょっと急いでたから…ってのは店員さんに言わんかったけど,いえ結構ですって言うたんな」
「じゃあ,終わり?」
「ちゃうねん.そしたら店の人な,またお茶,持ってきたんよ.それも急須とかヤカンから注ぐんとちゃうで.新しい湯飲み茶碗に,あっついお茶,入れてくんねん」
「飲んだん?」
「まあ,パパもママも,自分のペースでいただいたけど…苦労したんが,すえの子や」
「熱いと飲みにくいもんなあ」
「見てたパパとママが,別々のことを,アドバイスしたんやが…パパはな,最初にもろた『おしぼり』で,お湯飲みを包んだらええでって言うてん」
「へえ!」
「すえの子も実際にそれやって,『パパ,神! ありがとー』って言うてくれたんやが,あんまり行儀ええことないし,持てても,お茶の温度は変わらんのな」
「ふーん」
「次にママや.ママはな,最初に来たお茶のお湯飲みに,熱いのを入れたら,冷めるでってな」
「そうそう」
「冷めるの?」
「そら,やってきた直後は熱々でも,10分,20分とたったら,冷たなってるからな」
「あ,そういうことか」
「んでや,すえの子なあ,ママのアドバイスをやってみるねん.あの子らしいやろ」
「パパの言ったんも,ママの言ったんも,するんや!」
「それでうまくいったら,よかったんやけど,注いだら,こぼすこぼす(笑)」
「あかんやん(笑)」