「さきの子か,おかえり」
「ただいまぁ」
「何やて,今日お前,うえの子に連行されて,一緒に図書館で勉強してたんか?」
「そうやねんけど…」
「(体力消耗したんやな)」
「冷蔵庫に,子どもら用のお茶,入れてるで」
「あ,もらう…」
「未開栓かも」
「み…あ,うち,自分で開けるよ」
「お,開けたか.んで,どないやって飲むの?」
「えっと…コップは…」
「パパのこのコップにはな,お茶入れてるからあかんねん.って,あとの子の机の上に,大きめのコップ,あるやん」
「ん~,これはあかんねん」
「あかんのかいな.あとの子の,大事なコップってか」
「そんなところ」
「(階下より)さきの子ちゃ~ん,晩ごはん,できたよ~」
「あ,はーい,行くー(部屋を出る)」
「おいおい,ペットボトル,冷蔵庫に入れとかんかいな(立ち上がる)」
「ん,さきの子と入れ替わりで,あとの子やな」
「そ」
「さっそく冷蔵庫を開ける,と…食べ物は,入れてないで」
「…」
「んで子どもらようのお茶を取り出して…」
「じかで口をつけて,飲むんかいな!」
「ふー」
「いやコップに入れて飲もうや」
「これでええねん」
「お前の机の上のコップ,使こたらええやんか」
「あかんねん! これは,友達からもらった,大事なコップやねんから」
「飾り物かいな…」