「(さて,今日せなあかんことを書き出すか…)ん?」
「ぱぱぁ」
「おはようさん.どした?」
「おまんじゅうたべたい」
「は?」
「おまんじゅうたべたい」
「待てまて,朝ご飯の前に,そらあかんぞ」
「たべたいぃ」
「そんなん,パパが許せるわけないやないか.ママに聞いてき」
「…」
「うーん,ほな,ママんとこ行こか」
(ママの寝間へ)
「ああ,すえの子に,ミルクやってんのな」
「せやねん」
「何や,うえの子が,まんじゅう食べたいって言いおるねんけど」
「あかんで」
「な,そらちょっと,この時間では,ママもパパもあかんって言うよ」
「たべたい!」
「ほなら…下へ行ってみるか.ばあばも,ええよと言いそうにないんやが」
(1階へ.以下インデントなしはおばあちゃん)
「おはようございます」
「あ,おはよお」
「んであの,この子が,まんじゅう食べたいって言うてるんですが…」
「そうよお,そこに,お土産,置いてあったでしょ」
「ああ,土日の出張のお土産ですか」
「それをね,今食べたいって言うんで」
「…」
「じゃあパパがいいよって言ったら食べましょねって,言うたんよ」
「ああそういう事情ですか…」
「たべたい!」
「これいじょう,たらい回しにするわけにいかんな」
「…」
「ほな,1個だけやで」
「ありがと!」
「ちなみに,おまんじゅうというよりは,きな粉餅やねんけどな.そんなんはお前にとってどうでもええか.開けちゃろ.うんしょっと,よいしょっと…」