上の表は,2017年7月の情報です.現在は,[http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/gaiyou/04060901/1235087.htm:title=2.教科書が使用されるまで:文部科学省]の[http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/gaiyou/04060901/__icsFiles/afieldfile/2018/07/03/1235087_01.pdf:title=表1 小・中・高等学校の教科書の検定・採択の周期]よりアクセスできます.
小学校の教科書について,2017年度(今年度)と2018年度(来年度)の両方に,検定年度を意味する「◎」の印がつけられています.
間に引かれた太線は,依拠する学習指導要領の違いを表します.
ということで,今年度に行われている検定は,現行(2008年告示)に基づくものとなります.4年ごとに実施で,前回の検定・採択*1・使用の際に,次回の実施年度が決まっていた---学習指導要領が新しくなるからといって,現在の教科書を1年引き延ばすことはしなかった---ものと思われます.
新しい学習指導要領をもとにした教科書は,来月,検定の申請となります.具体的な申請受付の種目(科目)や期間については,以下より知ることができます.
これまでの検定結果は,以下よりアクセスできます.今年度申請のものについて,すでに合否は出ている*2のではないかとも思いますが,以下には記載がありません.
2018年度(来年度)に検定を受け,2020年度より使用される教科書について,注意すべき事項はあるのかなと思いながら,文科省サイトを見ていくと,一つのページで整理されていました.
算数科・数学科について,教科固有の条件は3項目からなり,その3番目は以下のとおり,プログラミング教育への対応となっていました.
(3) 小学校の第5学年においては、小学校学習指導要領第2章第3節の第3「指導計画の作成と内容の取扱い」の2の(2)に示されているプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を第2の各学年の内容の〔第5学年〕の「B図形」の(1)に示すいずれかの内容と関連付けて取り上げていること。
このうち「〔第5学年〕の「B図形」の(1)」については,(解説のつかない)小学校学習指導要領を確認しました.
(1) 平面図形に関わる数学的活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のような知識及び技能を身に付けること。
(ア) 図形の形や大きさが決まる要素について理解するとともに,図形の合同について理解すること。
(イ) 三角形や四角形など多角形についての簡単な性質を理解すること。
(ウ) 円と関連させて正多角形の基本的な性質を知ること。
(エ) 円周率の意味について理解し,それを用いること。
『小学校学習指導要領解説算数編』での,プログラミング関連の説明は以下のとおりです.
なお,第3の「指導計画の作成と内容の取扱い」の2の(2)では次のように書かれている。
「数量や図形についての感覚を豊かにしたり,表やグラフを用いて表現する力を高めたりするなどのため,必要な場面においてコンピュータなどを適切に活用すること。また,第1章総則の第3の1の(3)のイに掲げるプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には,児童の負担に配慮しつつ,例えば第2の各学年の内容の〔第5学年〕の「B図形」の(1)における正多角形の作図を行う学習に関連して,正確な繰り返し作業を行う必要があり,更に一部を変えることでいろいろな正多角形を同様に考えることができる場面などで取り扱うこと。」
正多角形の学習に関連して,児童の負担に配慮し,コンピュータを活用して正多角形の作図をするプログラミングの体験することができることを示している。
時間をとって,PC(タブレット端末でも)1台で手軽にいろいろな形状の三角形・四角形・円や正多角形を描ける,Webアプリケーションを作ってみたいところです.
(最終更新:2018-12-01 朝)