寝間にて.
「パパ,なんか面白いこと言って」
「うえの子か…そやなあ」
「…」
「スコーンスコーンコイケヤスコーン,カリッとサクッとおいしいスコーン♪って歌,知ってるか?」
「え,なにそれ! 面白い!!」
「スコーンっちゅうお菓子を,コイケヤが売り出したときのな,CMソングなんやが」
「あたしも歌ってみるね…スコーンスコーンコイケヤスコーン,カリッとスコーン…ちゃうわ,何やったっけ?」
「カリッとサクッとおいしいスコーン♪やな」
「あそっか.それ,パパが子どものときの歌?」
「いや,大人になってからやったかな」
「ふうん」
「まあその曲は軽快で耳に残ってるんやけど」
「そのころ,仲間うちで,替え歌を作ってみようとなって」
「できたのが…」
「……」
「ぷよ〜んぷよ〜ん赤ぷよぷよ〜ん ぷよ〜んぷよ〜ん青ぷよぷよ〜ん」
「え,面白い面白い!!」
「でろっとむにょっとおいしいぷよ〜ん♪」
「おいしいの!?」
「でろっとむにょっとしたモンが,おいしいわけないなあ.ま,適当に作った歌や」
「ぷよ〜んって,何なん?」
「昔むかし,まあ今もなんやが,『ぷよぷよ』っちゅうテレビゲームがあってやなあ…」
ちなみに英米でよく食べられるスコーンはsconeと綴るのに対し,コイケヤスコーンのほうはURL(https://koikeya.co.jp/scorn/)によるとscornです.