いきなりですが問題です.
①から④まで,4つの画像の各アルゴリズムについて,古いものから順に並べて番号を答えましょう.
さっそくですが,1件1件,見ていきます.①は対称暗号アルゴリズムのAES (Rijndael)で採用されているSPN構造です.画像は,以下のページの「図1 SPN型暗号」の抜粋です.
②は,wikipedia:高速フーリエ変換の「FFTのバタフライ演算」です.
③は,画像が小さくて見えにくいかもしれませんが,wikipedia:GPT_(言語モデル)の「オリジナルのGPTモデル」の一部です.途中にTransformer Blockが何層かあります.または,排他的論理和ではなく,「足し合わせる」演算です.
④は,wikipedia:Data_Encryption_Standardの「図 1— DESのFeistel構造全体」です.
古いものから,並べていきましょう.4つの中で最も古いのは,②のバタフライ演算で,1965年です.次は④のFeistel構造で,DESが標準として承認されたのは1976年,FIPS(連邦情報処理基準)として公表されたのは1977年です.その次は,①のSPN構造です.RijndaelがAESとして採用されたのは2000年です.最後に④のGPTは,2018年の論文がもとになっています.
古いものから番号を並べると,②④①③です.
昨日の授業のテーマは,対称暗号でした.ワンタイムパッド,DES,AES,ブロック暗号のモードの順に解説しました.