だいぶ前から，仕事場のVista環境でTeXコンパイルして，dvioutで見ると，英字の非標準のフォント（太字，小さなサイズなど）が表示されず，困っていました．
その都度エラーメッセージが出るのですが，Retryを選んでも効果なしなので，Ignoreを選び，プレビュは，dvipdfmxで作られるPDFファイルを見てきました．とはいえ，今後は頻繁にファイル修正することになるので，本腰を入れて原因を調べることにしました．
エラーというのは，
フォントの自動作成の失敗(Cannot resolve Fonts)
http://akagi.ms.u-tokyo.ac.jp/dvioutQA.html
でした．しかし，http://akagi.ms.u-tokyo.ac.jp/dvioutQA.htmlのあちこちを見て試したり，dvioutのレジストリ設定を消してから再設定しても，マシンを再起動しても，変わりません．
Ver.3.12.1 から Help → System Info. → [Copy] で、dviout の基本動作環境の（基本的な環境変数を含む） 情報がクリップボードにコピーできるようになりました。
とあるので，やってみて，基本動作環境の情報の出力例と比較して，重要なことに気がつきました．
TeXの実行ファイルはc:\tex\binに置いていて，環境変数PATHにこのパスが含まれていましたが，このパス名より前に，Cygwinの実行ファイルがあるc:\cygwin\binが書かれていたのでした．
Cygwinのシェルを起動して，which mktexpkを実行すると，/usr/bin/mktexpkと出てきました．ついでに，/usr/bin (c:\cygwin\bin)には，mktexから始まる実行ファイルがいくつかありました．
「gen="`c:\tex\bin\mktexpk.exe --dpi ^d --bdpi ^D --mag ^M ^s"」の設定でmktexpk.exeは期待するパスのものを使用していますが，どうやら，このプログラムの内部で，mktexなにがしを呼び出すときには，Cygwinのものになっていて，エラーになっていたようです．
対策は簡単です．環境変数PATHの値を変更して，c:\tex\binをc:\cygwin\binより前に持っていけばいいのです．
Vistaの環境変数の変更方法は…2/4 VistaでJavaを使うには？ [Javaプログラミング] All Aboutを参考にして，コントロールパネル/システムとメンテナンス/システム/システムの詳細設定/詳細設定/環境変数，ですね．
そうしてPATHの値を変更してから，PCは再起動せずに，dviファイルをダブルクリック…ふう．英字の太字も，問題なく表示するようになりました．
