わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

対象,パワポ

本日は,愛読しているブログを2件,引用します.

そんな中、目についたのが「対象性の破れ」という記述。
正解は「対称性の破れ」なんですが、FEPがすべったということでそのままになっているんでしょう。ほとんどの方が、うっかりミスなんだと思います。
学生のレポートには、この手のうっかりミスが頻発しています。
ただし、上記のうっかりミスと大きく違うと思われる点は、そのうっかりに違和感を覚えていないことです。
確率を「確立」と変換して、見直しをしても、違和感を感じません。
移項しなければいけない式を「移行」しても「以降」しても平気です。
なんで違和感を感じないかと言えば、おそらく見慣れていないからなんでしょう。

大学教員の日常・非日常:対象性の破れ

誤変換に気づいていない学生には,何とかして,それは間違いだよ,社会に出ると恥を書くよ,日頃から本や新聞をたくさん読んで,自分で書くときは辞書を引くようにしましょう,と指導していきたいものです.
個人的には,学生を指導し始めたころは,「一応」と書くべきところを「一様」,「やむを得ず」のところを「やむおえず」と書いていた例が多かったのですが,最近では見かけません.
昔も今も見かけるのは,「適用」と書くべきところに「適応」です.

学生に限らず、読書はなるべく多くした方がよいと思うのですが、個人的な思い以上のものとしてうまく説明することができません。

VOWの単行本がおすすめです.誤変換以外にもいろいろミスのパターンが含まれています*1.一生懸命書くのはいいけれど,ちょっと配慮が欠けただけで,「変なモノ」扱いされてしまうよ,という好例ばかりです.
次の話題.

大学の授業でパワポをつかうかどうか。

http://yamamomo.asablo.jp/blog/2008/10/05/3801864

個人的には,講義でPowerPointを使わないことがないくらい,常用しています.脱線ですが,ソフトウェアはPowerPoint,そこで作ったファイルはPPTファイル(またはpptファイル)*2と表記し,「パワポ」は,会話かメールで誰かが使ったときにしか使いません.

非常なハイレベルの議論をすれば、大学教育における教授法の問題であり、さらには、学知の継承の問題でもある。一般的にいって、大学の先生というのは、自分が学生の時に、先生にならった、その方式を、踏襲して、今の学生に教える。

前者について,私自身,「大学教育における教授法」を誰かから明示的に教わったことはありませんが,D3*3のTAのとき,助手のときにそれぞれ,ヘルプで1コマ授業をすることになったときは,もちろん題材は先生方からご提供いただいた上でですが,時間や内容の組み立てにそれなりに苦労し,勉強になったものです.
後者について,方式ではなく用語ですが,セキュリティで「暗号化の反対は復号化ではなく復号」というのは,学生のときに教わり,いま学生に教えている例として,連想しました.

理想をいえば、パワポもつかえて、そのとなりに黒板があるのがベスト。臨機応変に、黒板に字や図を書いて説明できる。
私の場合、ホワイトボードに投影する。キーワードとなる文字だけ。それに、マーカーで書き込みながら、説明する。1時間(90分)で、10枚ほど用意すればいい。

私も,PowerPointとホワイトボードの組み合わせが理想です.ただしライティングがまずいと,学生の目に良くありません.それと去年,学生のアンケートから知ったのですが,ホワイトボードに赤のペンだけ使うのも,見づらいようです.
枚数は,90分なら,20〜30枚くらい.1枚平均3〜5分です.1枚に5分かけると「長いなあ」とつぶやいてしまうくらいです.でも修士論文・卒業研究の発表では,10分でも20枚超えるのをよく見かけますね….
関連:

*1:「スピードか死か」の看板は秀逸でした.

*2:2007のファイル形式が当たり前になれば,「PPTXファイル」と書くことになるでしょう.

*3:ドクターコースの3年のことです.ドクターコースでティーチングアシスタントというのはなかなか聞かないのですが,私がいたのは大学院大学だったという特殊事情があります.特殊事情と言えば,M2のとき,M1の人が受講する科目のTAをしたこともありました.