わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

興味深い発表

予稿集*1をざっと見て,個人的に面白いなと思ったのを2件挙げます.

  • Iio, J., et al.: "Pirka'r: Tool for Web Desinerrs - Supporting Development of Multi-platform Web Application", Proc. WEBIST 2010, Vol.2, pp.159-162.

ピリカルというシステムを報告しています.筆頭筆者は,私の発表に質問をいただいたほか,この会議で数少ない日本人参加者でした.ポスター発表ということで,あらかじめ予稿集に目を通してから,行きました.
目の前の人の英語でのやりとりが終わってから.
  「Hi. I read your paper ... in the ... proceedings, and」
「日本語でやりましょう」
  「あ,はい.教えていただきたいのですが,複数のブラウザで同時表示可能というところ,IEの6とIEの7とIEの8のように,同じブラウザで異なるバージョンという見せ方は,できるのでしょうか?」
「残念ながら,それはできないのですよ」
  「そうですか.えっと,そのレンダリングはクライアント側ですか? サーバでレンダリングさせて,それを送るとか」
「そういうことはしていません.クライアント側でやっています」
  「分っかりました.最後に一つ.予稿集では読みが分からなくて,ポスターのこのスクリーンショットで,『ピリカル』という読み方を知ったのですが,この名前の由来は何なんでしょうか?」
アイヌ語で,良い道という意味なんですよ」
  「へえ…どうもありがとうございました」

  • Obien, R. and Monseau, J.: "PDF/A - Towards a True Digital Archival Surrogate (DAS) for Digital Manuscript Collections", Proc. WEBIST 2010, Vol.2, pp.234-239.

ディジタルアーカイブ関連で,発表がありました.実はまだきちんと読んでいません.こういう話でsurrogate(=代理)という言葉が使われることに,驚きを覚えているところです.
学生と,この論文とPDF/Aという規格,また参考文献などから得られる情報について,認識を共有していこうと考えています.
ちなみにこれもポスター発表だったのですが,どなたなのか何を聞けばいいか分からないまま,PDF/Aという単語を思い出して予稿集を開いて知ったのでした.Oath to King George IIというののスクリーンショットが,貼られていました.

*1:別売.