朝は,ノリ
- 出版社/メーカー: 北畑海苔店
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「なんやけど,イスの,お尻をつけるところに,頭を置いて寝てる子,おるねんなあ」
「えっと,すえの子やな.そんなとこで寝てたらあかんねんで」
「…起きひんなあ」
「おーい,すえの子よ,海苔,ほしいか」
「(がばっと頭を上げ)ほしい」
「うわ,こんなんで,目ぇ覚めるんか.ほな,半分な(渡す).残り半分は,居間のコタツで,ぐでっとなってる,さきの子とあとの子にあげるとするか…」
夜は,コンニャク
夕食はおでんでした.みんなで,テーブルの真ん中の鍋をつつきました.
「うわ! パパ!」
「さきの子か,どした」
「コンニャク,くっついてんねん.とって!」
三角形に切ってあるはずの蒟蒻が,2切れ,つながっていました.
「パパのおはしで,早く!」
「いやいや,さきの子よ.箸どうしでな,食べ物を渡したらあかんねん*1」
「じゃあどうすんの?」
「こういうときは…その,くっついた蒟蒻をやな,パパのお皿に入れてくれるか」
「はーい(運ぶ)」
「よっしゃ.それで,パパが箸で…あかんか.指も使って…ふぅ,切れた」
「やったぁ!」
「ほい.1個,取りな」
「もらうで!!」
ところでパパは,蒟蒻は好きな方でもありません.おでんの具の中で,ダシが染み込みにくいからです.
ともあれ自分の取り皿に入ったことだし,分離されたもう1切れを,責任とって食べるとするか…と思った瞬間に,さきの子と反対側から箸が伸びてきました.
あとの子です.下を見ると,皿には蒟蒻はなくなっており,あとの子の顔に視線をやると,すでに口の中でした.